中公文庫<br> 戸惑う窓

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中公文庫
戸惑う窓

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122067929
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1195

出版社内容情報

安アパートのアルミサッシ窓、「万葉集」で読まれる窓、今は焼け落ちてしまったノートルダム寺院のステンドグラス……窓とは、いったいなんだろう? ときに世界の生成に立ち会い、ときに胸をかきむしるほどの透明さで迫ってくる「窓」から、言葉や記憶の小宇宙をのぞく随筆集。

内容説明

窓とは、いったいなんだろう。眺めずにはいられない大聖堂の薔薇窓、木造家の古窓、いつも持ち歩く心の窓枠…マチスは闇を、プルーストは不思議な絵画を見つめていた。覗きこむほどに、見知らぬ自分が見えてくる。世界を一変させた「窓」を訪ねる二十五篇。

目次

嵐の夜に君を思うこと
対象のつかの間の、不安定な印象
光はノックもせずに入ってくる
風になった光
窓と扉のあいだで
あの家の山の櫟林をミイ、キレイダナア―
エスカルゴの匂う部屋
青い闇のある風景
世界の生成に立ち会う窓
闇だけが広がっていた
あれの意味を知ってますか
その金色の衣のなかで
虚妄の窓の向こうへ
胸をかきむしるほど透明な窓
誰が箱男ではなかったのか
球状の窓
韻を踏んだ四行詩
世界の初期設定
輸入された鼠
語りの高い窓から
配水管と避難梯子の先にある空の下で
薬包紙の啓示
私は窓を愛しつづけた、窓に凭れて。
肩にとまった時間
そのうちに逢ふのです

著者等紹介

堀江敏幸[ホリエトシユキ]
1964年、岐阜県生まれ。「熊の敷石」で芥川龍之介賞、『雪沼とその周辺』で谷崎潤一郎賞、『正弦曲線』で読売文学賞、『その姿の消し方』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

122
堀江さんの久しぶりの文庫です。今回の本には「窓」がキーワードとなっていてそれにまつわるさまざまなエッセイが25も収められています。日本のむかしの和歌から、内外の作家あるいは評論家の文章などの窓にかかわる箇所絵劣りだしてご自分の感じたことや思い出などを語っておられます。相変わらず文章が素晴らしく私にしてはじっくりと読みました。2019/11/25

佐島楓

59
エッセイなのではあるが世俗的な内容を、意識的にかどうかわからないが、排除しているため、文学的なうつくしい文章を楽しめる。理解するのにこちらにもある程度以上の教養を要求してくるため、読者が振るい分けられる傾向がある。そこをクリアできるかどうか。題材としては印象的な文章がいくつかあった。2019/11/17

aika

46
すべての切り口は、小さい頃に遊び回った故郷の景色から、万葉集やプルーストなど古今東西の文学やノートルダム大聖堂といった歴史的建造物まで、様々なシーンにさりげなく登場する「窓」。言葉をあらゆる方向からくぐらせて新しい世界を見せてくれる堀江さんの文章に、たゆたっているような不思議な気持ちになります。気になったのは、安部公房の『箱男』。まだ未読の作品なので、堀江さんの短い紹介だけで、どんどん想像が妖しく広がっていきます。チェーホフやジッドの翻訳で有名になる前の神西清先生が残した小説も読んでみたくなりました。2022/02/28

TSUBASA

33
ただ四角に区切られた採光や換気の意味合いだけでなく、真に開かれた窓とは何か。作品に現れる窓を通じて数々の絵画、小説、映画、詩などを論じていくエッセイ。あまりなじみのない作品が多かったり、分析が詩的で哲学的で文学的なもんだから実体が掴みにくいことが多かった。文体が好きという人も多いみたいだが、固すぎて私には合わなかった。とはいえ『箱男』の箱の窓についてや、チャンドラーの訳文に関する話は面白かったし、病床からの窓が出てくる作品がタイトルを伏せて説明されるも、それが神西清『恢復期』だと気づけたのが嬉しかった。2020/03/18

プル

31
窓にまつわる散文集。著者の0.1秒で捕らえた景色も目線も文章で読ませるため、説明されている光景を、読み手である私にも見えるような錯覚に陥る。同じ目を持っているわけではないのに。研ぎ澄まされた感性は、フランス文学教授としてのフランスが舞台だけかと思いきや、和にまで及ぶ。研究者として、よくこれだけの種類の本を読むものだと、関連する本の引き出しにも驚かされる。窓から光や風を感じながら、吐息の中で生まれるような柔らかい文体で堅かったり懐かしかったりする内容を綴っています。下側に余白がある真四角なレイアウトにも注目2019/12/01

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