中公文庫<br> 玉藻の前

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中公文庫
玉藻の前

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  • サイズ 文庫判/ページ数 294p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122067332
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

「お前はそれほどにわたしが恋しいか。人間を捨てゝもわたしと一緒に棲みたいか」


「おゝ、一緒に棲むところあれば、魔道へでも地獄へも屹とゆく」





岡本綺堂の稀少な長編小説で、「婦人公論」に連載された。世紀末のファムファタールを思わせる金毛九尾の妖狐と若き陰陽師との悲恋は、人形劇やコミックの原作になるなど人気が高い。


「殺生石伝説」を下敷きに、時代は平安朝。妖狐に憑かれ国を惑わす美女になった娘と、幼なじみの若き陰陽師、権力に憑かれた殿上人や怪僧らが活躍する。付録として同じく妖狐が登場する短篇「狐武者」を収載。

内容説明

金毛九尾の狐の物語「殺生石伝説」を下敷きにした、綺堂の長篇伝奇小説。平安朝、妖狐に憑かれ国を惑わす美女になった娘と幼なじみの若き陰陽師の悲恋を軸に、権力闘争にあけくれる殿上人や怪僧らが暗躍する。附録として短篇「狐武者」を収載。装画と口絵は山本タカトによる描き下ろし。本文には井川洗〓(がい)による挿絵を再掲。

著者等紹介

岡本綺堂[オカモトキドウ]
1872年(明治5)東京生まれ。本名は敬二。元御家人で英国公使館書記の息子として育ち、「東京日日新聞」の見習記者となる。その後さまざまな新聞の劇評を書き、戯曲を執筆。大正時代に入り劇作と著作に専念するようになり、名実ともに新歌舞伎の作者として認められるようになる。1917年(大正6)より「文藝倶楽部」に連載を開始した「半七捕物帳」が、江戸情緒あふれる探偵物として大衆の人気を博した。戯曲、小説多数。1939年(昭和14)逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

66
那須の殺生石の伝説に材をとった伝奇物。舞台は保元の乱を控える平安末期で、金毛白面の狐に憑かれる少女・藻と、その妖狐を調伏する陰陽師・安部泰親の弟子となる千代松の因縁と恋心、玉藻となった藻の主人・関白忠通とその弟頼長の対立を中心に物語が進みます。才知と美貌で人を魅了しながら禍いと騒乱の種を撒いてゆく玉藻の魔性と摂関家の兄弟の妬心と疑心渦巻く骨肉相食む争いに、魔性の者とは知りながら藻の「形を仮りた」玉藻が恋しい千代松の切ない思いが絡み、人の愚かさと虚しさと典雅で凄惨な美から醸成される艶麗な物語を楽しみました。2023/08/01

TSUBASA

28
貴族の寵愛を受け、仏法の世を滅ぼさんとした妖狐として名高い玉藻の前の伝説を元にした大正時代の伝奇小説。旧仮名遣いが読みにくいかと思ったがそうでもなく、面妖で空恐ろしく魅力的な物語だった。漫画やゲームでよく聞くけど、白面金毛九尾の狐で中国では妲己として殷を滅ぼし、インドでは華陽夫人となり悪逆の限りを尽くし、日本で京の都を狂乱に陥れたと言われる玉藻ってカリスマ性あるよなぁ。安倍晴明の子孫との勝負に勝ったようなもんだし。また、岡本綺堂オリジナル要素だという千枝松の藻(みくず)への悲恋としての面が中々に切ない。2019/11/28

まさ

24
岡本綺堂の長編。九尾の狐も那須野の殺生石についても詳しくはないのだけど、傾国の美女に翻弄される平安朝の人々の揺れ動く様が見て取れた。一方で、幼馴染の千代松が玉藻前に感じる恐怖と甘美が混在する魅力。この恋物語を併せて読み進めることができ満足の作品でした。2020/12/26

ペペロニ

14
有名な九尾の狐の物語を下敷きに岡本綺堂が書いた長編伝奇小説。岡本綺堂が追加した要素として、妖狐に憑かれてしまう少女・藻の側に、幼友達の少年・千枝松を配置した。彼が玉藻の前となり国に仇する存在となっても、ずっと過去の藻の面影を追い続けてしまうという悲恋物語の一面が面白い。やはり岡本綺堂は読みやすく好きだな。2020/02/11

ぶうたん

12
長編伝奇小説の傑作。怪奇要素はほどほどに抑えられていて、ラブストーリーがフィーチャーされているのが感慨深い。山本タカトのイラストもピッタリだ。原書房版以来の再刊になると思われるが、付録の単行本未収録の短編も嬉しいし、伝奇の匣に並んでお買い得の一冊。やっぱり岡本綺堂は良いねぇ。2019/06/28

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