出版社内容情報
2017年12月に刊行された『四季のうた 想像力という翼』の続編。読売新聞に連載中のコラム「四季」の2016年4月から17年3月までの1年分を収録。日々の暮らしの思いや記憶が結晶した美しい日本語を味わおう。
長谷川櫂[ハセガワカイ]
著・文・その他
内容説明
一杯のコーヒーのもたらす至福の時間。それと似たものが人生にはいくつかある。酒と旅、どちらも浮き世を忘れて、しばし別世界に遊ぶことができる。そして一片の詩も一杯のコーヒーに似ている。ふわりと心を浮き上がらせ、別世界に遊ばせる―。読売新聞に連載されたコラム「四季」の二〇一六年四月から一年分を収録。
目次
至福の時間
四月
五月
六月
七月
八月
九月
十月
十一月
十二月
一月
二月
三月
著者等紹介
長谷川櫂[ハセガワカイ]
1954年(昭和29年)生まれ。俳人。朝日俳壇選者、俳句結社「古志」前主宰、「ネット投句」選者、インターネット歳時記「きごさい」代表。著書に、句集『虚空』(読売文学賞)、のほか、『俳句の宇宙』(サントリー学芸賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あきあかね
26
読売新聞の短歌、俳句のコラムをまとめたシリーズ。著者の選ぶ作品は、雪が来そうな曇天を仰ぐ猫の「ため息」のような身近な日常の気づきをとらえたものから、壮大な天体たちの孤独まで広範で、短歌や俳句のわずかな文字が生み出す世界の広がりに驚かされる。 そして三行ばかりの著者の解説の妙。悠然として透徹した眼差し。印象的な文章は多々あるが、人生、生き方について触れた文がすっと心に染み入ってきた。 「死への態度は人それぞれ。怖がる人も泰然と構える人もいる。ただ何やら大きなものに自分を委ねるという点では⇒2020/09/02
とむ
1
何気ない時の中に喜びや悲しみを見出しつつ、その感情を直接表さないことで、読み手の心に問うてくる詩歌に溢れている。その詩歌に真摯に向き合うことこそ至福の時間であろう。2022/06/01