出版社内容情報
主人と家政婦との三人で薔薇のパーゴラのある家で暮らす「彼女」。彼女の庭を訪れては去っていく男たち。知性と幻想が交錯する衝撃作。〈解説〉喜多喜久
森博嗣[モリヒロシ]
著・文・その他
内容説明
この世は、すべて幻なのです。現実なんてものはない。ただ、映っている影だけが見える。そうではありませんか?―主人と家政婦との三人で薔薇のバーゴラのある家に暮らす「彼女」。彼女の庭を訪れては去っていく男たち。知覚と幻想のあわいに現れる物語を繊細かつリリカルに描く衝撃作。
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
作家、工学博士。1957年、愛知県生まれ。1996年に『すべてがFになる』(講談社)で第一回メフィスト賞を受賞しデビュー。以後、続々と作品を発表し人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
54
森博嗣の詩的世界。正気と狂気がグラデーションになっているのがリアルだった。2018/11/29
りょうすけ
40
自分とはなんですか?そこにあなたの影があるだけじゃないですか?と森博嗣に問いかけられてるよう。初めて読んだ時は屁理屈をこねてるだけに思えたが、今は違う。命を重く受け止めるのをやめた主人公だから、誰かのために死ぬことを選べたのかもしれない。2025/07/12
りつこ
39
面白かった。なんかもっと理系な(?)作品を書く人だと思っていたので、こんなふうに幻想的で抒情的な作品を書くのかと驚いた。夢と現実が入り混じり本当に起こったことは何だったのかがよくわからない。でも最初は不幸にしか見えなかった彼女が幻想が進むにつれて徐々に幸福そうになってきたからそれはそれでいいのか。幸福と不幸、生と死が混じりあって不思議な後味だった。2019/03/03
rio
38
「彼女」の元を訪れては去っていく男たち。彼らと過ごした時間を通じて、幻惑的な世界に浸る幻想小説。ストーリー自体は掴み所がなく、よくわからないが正直な感想ですが、ゾッとする美しさが醸し出されていて不安定な危うさに酔ってしまいそうになります。主人公の「彼女」の思考が不安定なこともあり、霧の中をさ迷っているような気持ちになりました。静かでもの悲し雰囲気が切なさを呼ぶ物語でした。2019/07/09
神太郎
33
夢か現か。谷崎潤一郎没後50年の記念に森さんが書いた作品。谷崎潤一郎自体あまり読んでないのでこういう雰囲気だっけか?と思いつつ、森さんの色も出ている作品である。主人公は名前も分からずとりあえず「彼女」表記である。出てくる男性と何かしら関係に進展があると不幸にもその男性は死んでしまう。そしてその前後には不思議な夢を見る。ここに映し出されてる世界は本物か否か。なんだかふわりとした作品だ。2025/05/25
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