出版社内容情報
敏腕選挙コンサルタント聖達磨、人呼んで「当確師」。今回の依頼は圧倒的支持率を誇る現職を倒すこと。著者が政治の世界を描ききった選挙版「ハゲタカ」。
真山仁[マヤマジン]
著・文・その他
内容説明
莫大な報酬と引き換えに、当選確率99パーセントを約束する敏腕選挙コンサルタント・聖達磨。「当確師」とも呼ばれる彼への今回の依頼は、大災害に備えた首都機能補完都市に指定された高天市の市長選で、圧倒的支持率を誇る現職を倒すこと。裏切り、買収、盗聴、恫喝なんでもあり。著者が政治の世界を描ききった選挙版「ハゲタカ」!
著者等紹介
真山仁[マヤマジン]
1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。読売新聞記者を経て、フリーランスとして独立。2004年、企業買収を巡る熱き人間ドラマを描いた小説『ハゲタカ』(講談社文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
170
選挙に出たい人にアドバイスして、当選確実にする「当確師」。池上彰さんの解説によるとこういう人は本当に存在するらしい。その莫大な報酬にも驚いた。盗聴、疑心暗鬼、裏切り…生々しい選挙の裏側にゾクゾクした。主人公の当確師「聖達磨」はただ当選させるなら誰でも良いという訳でなく、選挙で国を浄化するという哲学を持っていることにほっとした。「政治なんて何をやっても変わらない、と諦めてはいけない。民主主義の主役は有権者なのだ」よく考えて投票しなくては。2020/07/05
小説を最初に書いた人にありがとう
107
真山仁さんのハゲタカ選挙版。候補者を当選に導く凄腕選挙コンサル聖達磨が地方都市の市長選で現職市長に対抗する候補者を支援し戦う話。やはり選挙はなんでもアリというのがわかり楽しめる。結局は理想を持ち、誠実に住民のことを思い、熱く夢を語れる人が勝つんだろうな。そこに戦略があれば当確。2019/04/06
アッシュ姉
80
年末のドラマ放映前に読みたくて、著者18冊目。圧倒的支持率を誇る現市長を倒して欲しいという依頼を引き受けた当選確率99パーセントを誇る敏腕選挙コンサルタント・聖達磨(すごい名前)。選挙は戦争!盤石と言われる現職を叩き潰すことが最大の醍醐味という当確師の真の目的は。真山さんにしてはマイルドだったが、イメージぴったりの主演俳優さんを思い浮かべながら楽しく読了。これまたハマり役!ドラマも楽しみだし、続編が出るようなので文庫化を待ちたい。2020/12/15
Nao Funasoko
57
「(候補者が身内でない限りは、、、と条件はつくが、)選挙ほど面白く興奮できるゲームはないっ!」と若い頃から思ってる。解説で池上彰が言うような当確師に準じる 生業の方も知っている。故に登場人物もストーリー設定もエンタメに転びすぎでリアリティはほとんど感じられないがフィクションとして十分に楽しめた。 「無料サービスばかりを求める市民からカネをむしり取り、より意味のある使い方をいかに考えるかが行政だよ。また、行政サービスに依存しすぎないで、 人生は自力で生きるべしと市民に悟らせることも重要だね」2020/04/12
TakaUP48
52
日本屈指の選挙コンサルタント・聖達磨は、当選確率99%を誇る当選確実請負人。高天市の市長選挙で、絶対王者・鏑木市長を倒すべく対抗馬候補の依頼を受ける。対抗馬候補として選出?したのは、政治家の落とし子といわれ、聴力を失い元霧笛楼で市民相談を受けつける社会活動家・黒松幸子。9%の指示しかなかった彼女が当選するまでの話。仕掛けとしては弱く、立候補者・幸子の人間性に頼る部分が多かった選挙。思ったようなドロドロの戦いがなく、さらっと書かれて…。結局、幸子のスピーチで決まったような…。政治家に「スピーチは重要だ!」2021/09/28