出版社内容情報
維新の功臣大久保利通を父に生まれた伸顕は、少年時アメリカに学び、長じてヨーロッパに使し、のち大臣、重臣として近世日本そのものの生涯を送った。政治・外交の表裏にわたる貴重な証言。上巻は幼年時代よりイタリア駐在、ウィーン勤務まで。序文・小泉信三/巻末エッセイ・吉田健一
牧野 伸顕[マキノノブアキ]
著・文・その他
内容説明
維新の功臣大久保利通を父に生まれた伸顕は、少年時アメリカに学び、長じてヨーロッパに使し、のち大臣、重臣として近代日本そのものの生涯を送った。政治・外交の表裏にわたる貴重な証言。上巻は幼年時代よりイタリア駐在、ウィーン勤務まで。
目次
幼年時代
アメリカ行き―岩倉使節一行の欧米視察
開成学校―西南戦争
英国在留
制度取調局―天津談判
兵庫県時代
総理大臣秘書官、記録局長―条約改正問題、大津事件
県知事の思い出
文部次官時代
伊太利在留
ウィーン在勤
著者等紹介
牧野伸顕[マキノノブアキ]
文久元年(1861)、鹿児島県に生まれる。大久保利通の次男で、牧野家の養子となる。岩倉具視の使節一行に従って渡米留学し、明治23年、外務省に入る。以後、県知事や、公使、文相、枢密顧問官、農商務相、外相の要職を経て、第一次大戦のパリ講和会議には西園寺公と共に全権となる。のち宮相、内相を歴任し、元老的役割を果たす。その後、二・二六事件で襲われたが難を免れた。昭和24年(1949)没。八十八歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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バイオ燃料
2
大久保利通の次男で、吉田茂は娘婿、麻生太郎は曾孫と家系が凄いことと、パリ講話会議に出席してたことしか知らなかった。しかし、明治維新前に生まれ、第二次大戦後まで存命だった彼の語る日本の歩みは他の偉人とは違う重みを感じた。特にウィーン在勤時の欧米諸国やオスマントルコとの折衝や、日露戦争の各国での受け止め方や経緯など、日本史の裏話として読むにとても興味深く、当時を生きた人物ならではの語りがこの本の魅力であると感じた。2018/12/13
massda
2
大久保利通の息子で麻生財務相のひいおじいさんに当たる方が語る明治維新から日露戦争勝利まで。西郷さんと西南戦争の裏事情とか、さらっと山陽線が開通したりとか、日露戦争で日本が勝って盛り上がりすぎるポーランドとか、すごい面白いエピソードが満載でした。2018/07/31