内容説明
困難な取材環境でまとめられた本書だが、著者による日本外交・国内政局の分析は鋭く、筆は第三帝国と軍国日本の比較に及ぶ。検閲に苦しみながらも記事を送り続けた著者は、一二月八日の日米開戦直後、スパイ容疑で逮捕・勾留される。五か月もの間、厳しく尋問され、たびたび拷問を受ける記述が生々しい。近代史の基本史料の完訳。
目次
ニップスとナチス
戦争か暗殺か
「対話」
大政翼賛
待機
陸軍の乗っ取り
武力外交
大詰め
賽は投げられた
嵐が巻き起こる
拷問
日本人の正義
家路へ
著者等紹介
トリシャス,オットー・D.[トリシャス,オットーD.] [Tolischus,Otto D.]
1890年、ドイツ生まれ。1907年、アメリカに移民。ジャーナリスト。33年から、『ニューヨーク・タイムズ』ベルリン支局に勤務。ナチの台頭を報じるなど、現地からの記事が評価され、1940年、ピューリッツァー賞受賞。64年まで、『タイムズ』の編集委員を務める。67年没
鈴木廣之[スズキヒロユキ]
1952年生まれ。東京大学大学院修了。美術史科
洲之内啓子[スノウチケイコ]
1955年生まれ。東京大学文学部卒業。美術展紹介サイト主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件