出版社内容情報
あの人気キャラクターの最新作。「読売新聞」好評連載がいきなり文庫に!東京第一銀行の跳ねっ返り行員・花咲舞は、己の信じる正義のもと、空気は読まず、時にブチ切れながら、問題支店や勘違い行員の指導に奮闘している。そんな中、ひょんなことから「組織の秘密」というパンドラの箱を開けてしまい……このままでは我が行はダメになる! 歯を食いしばり行内の闇に切り込む、痛快連作短篇。
内容説明
その日、東京第一銀行に激震が走った。頭取から発表されたライバル行との合併。生き残りを懸けた交渉が進む中、臨店指導グループの跳ねっ返り・花咲舞は、ひょんなことから「組織の秘密」というパンドラの箱を開けてしまう。隠蔽工作、行内政治、妖怪重役…このままでは我が行はダメになる!花咲舞の正義が銀行の闇に斬り込む痛快連作短篇。
著者等紹介
池井戸潤[イケイドジュン]
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒業。98年『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞、作家デビュー。2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、11年『下町ロケット』で直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
538
池井戸潤は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。図書館の予約に若干出遅れて、ようやく読めました。花咲舞シリーズは初読です。連作短編集、バブル崩壊から10年後が舞台の割には、あまり殺伐感・緊迫感がなく、ほのぼのした雰囲気でした。オススメは『神保町奇譚』です。さりげなく半沢直樹が登場して来たのが、ややサプライズでした。2017/11/21
W-G
370
実は少しずつ読み進めていたシリーズ二作目。半沢直樹が出てくるとは思っておらず、予想外のサプライズで楽しめたが、当時の半沢はまだ次長にもなっておらず、それが合併絡みの頭取クラスの密談についてくるか?という、あまりにもファンサービス過ぎてバランスを欠いて思える疑問にもつながる。主に『銀翼のイカロス』との関わりが深く、やや忘れている部分もあったので、まとめて読みたかった。話が大きくなりすぎて、前作よりも花咲のキレが悪く、全体的にやや暗めのトーンになっているものの、今後の半沢サイドでのクロスオーバーも期待したい。2022/09/01
Yunemo
366
13年振りの登場、何だか身近に感じていたのに、そんなに月日が経っていたのですか。やっぱりテレビ、杏さんの影響は大きいのですね。途中で「犬にきいてみろ」はあったのですが。だんだん娯楽性の強みに傾いてます。本来の臨店指導グループの枠を超え過ぎてます。他の銀行作品同様、結局は組織の、そして役員の派閥の力学がメインになってしまって。花咲舞にそこまで追及させるのかな。もっと身近なところで活躍している姿を実感したい。との想いも。合併後の指導グループでの花咲舞の活躍、半沢直樹との出会い等、期待してるのですが。残念です。2017/09/10
agtk
269
タイトル買い。池井戸さんの作品は初めて読んだ。銀行の闇を暴く連作短編集だが、話がすすむほど、闇は深く話は大きくなっていき、ぐいぐいひきつけられた。花咲舞や相馬、芝崎の姿や声がTVドラマの杏さんたちで脳内再生されて、なんだか得した感じ。本編ラスト、あの人が追及する場面は、堺雅人さんのしてやったり顔が浮かんでしまった。正に勧善懲悪。「不祥事」もあちらのシリーズも読んでみたい。相馬さんのその後も気になるし、続編希望。ドラマの続編も観たいな、どっちのシリーズでもいいから。2017/09/15
うっちー
267
悪い銀行員ばかりではありません。2018/02/04
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- DINO 7 〈7巻〉