内容説明
定年が近づく父、専業主婦の母、仕事を辞めた息子に学費のかかる娘…。老後や将来への不安から、山田家は顔を合わせればケンカばかり。しかし勇気を持って踏み出した先には、めくるめく財テクワールドが待っていた!目標額は三〇〇〇万。崖っぷち中流家族の奮闘がここに始まる!文庫書き下ろし。
著者等紹介
松村美香[マツムラミカ]
東京都生まれ。中央大学経済学部卒。筑波大学大学院で修士(経営学)取得。2008年『利権聖域 ロロ・ジョングランの歌声』で第一回城山三郎経済小説大賞を受賞。執筆の傍ら、現在も国際開発コンサルタントとして世界中を飛び回っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
20
いろいろ工夫してるが、あまり参考にならなかった。多分自分の貯金方法と合っていない。2022/11/20
もえたく
14
城山三郎経済小説大賞作家で国際開発コンサルタントの著者が、定年間近の会社員、専業主婦などを通じて、めくるめく財テクワールドの世界を描いた小説。という謳い文句でしたが、哲学者アランの「悲観は気分、楽観は意志」という言葉が印象に残りました。2017/06/26
のんちゃん
14
作者は経済専門の世界をまたにかけるコンサルタント。老後資金の捻出中心のお話かと思い読み始めたが、内容はどちらかというと人生をいかに豊かに過ごすかというものであった。もちろんそこにお金は欠かせないので、仕事の選択、節税、投資方法、公的機関の利用法等、著者お得意の分野が展開されるが、それは全て心も豊かな生活につながる為の脇役である。個々に為になる内容ではあるが。父親の長期出張先のベトナムの人々のお金や仕事、人生に関する考え方が興味深かった。日本人の問題点は自己肯定感の低さという意見には頷けるものがあった。2017/06/19
山目
11
どこでもあるような普通の話が、よくまとまってます。人生の意味とはなんでしょうか?目的と手段が入れ替わってないでしょうか?お金は必要条件だけど十分条件じゃない。新しい価値観が社会を変えるのではないでしょうか?2017/04/02
ベローチェのひととき
10
同僚の早期退職から物語は始まり、息子の宇宙は就職して1年足らずで折角入社した銀行を退職してしまう。さらに和歌山にいる母親が骨折し入院してしまう。父親は軽い認知症気味で徘徊の癖あり。自分も後数年で定年。不安だらけの状況から家庭内がギスギスしてしまうが、家族の一人一人がいろいろな人と出会うことで考え方を変換していき、最後は家族の絆が強まり、それぞれの目標に向かって進んでいく。読んでいて希望が持ててくる話であった。2017/12/02