出版社内容情報
時は一八七六年。舞台は荒々しいワイルド・ウエストの世界を現出させるアリゾナのとある街。射撃の名手の賞金稼ぎ、記憶喪失のサムライ、天涯孤独の少女のバウンティ・ハンターの三人組に、とある「依頼」が舞い込んだ。莫大な報酬を条件に、十年前、コマンチに掠われた娘を奪還してほしいというのだが……。壮大なアメリカの大地を縦断する決死の追跡が始まった!〈解説〉川本三郎
内容説明
一八七六年、アリゾナのとある町。複雑で壮絶な過去を持つ十七歳の少女、記憶喪失のサムライとチームを組んだ、凄腕の賞金稼ぎトム・B・ストーンの元に「仕事」が舞い込んだ。莫大な報酬と引きかえに、十年前、コマンチ族にさらわれた少女を連れ帰ってほしいというのだが…。広大なアメリカを縦断する決死の追跡が始まった。
著者等紹介
逢坂剛[オウサカゴウ]
1943年東京生まれ。80年「暗殺者グラナダに死す」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。86年に刊行した『カディスの赤い星』で直木賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞をトリプル受賞。2013年に日本ミステリー文学大賞、15年には『平蔵狩り』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えみ
58
十年前に攫われた少女を取り戻せ!賞金稼ぎのトム、記憶喪失の日本人・サグワロ、悲しい過去を持つジェニファがアリゾナでチームを組んで約8か月。彼らの元に新たなミッションが提示された。何に惹かれているのか最早自分でさえ分からない、が…魅力のバロメーターは完全に振り切っている。『アリゾナ無宿』の続編にしてこの新鮮さ、新たな発見の数々。読まない選択肢はないと思える一冊だった。今回は3人の他に同行者を加えている。結果、追跡と戦い、更には各々の関係性に絡みと深みが増して疾走感と面白さを生み出している。絆と成長の西部劇。2023/06/12
かこ
9
10年前にインディアンに攫われた娘を取り返しにアリゾナからアメリカを北上する。逢坂剛の小説は、さりげなく歴史上の人物や事実を組み込んできて、読んでてテンション上がります。サグワロの正体が誰かってそんなにあっさり教えてくれるのね笑2020/02/22
ワッピー
4
白人の賞金稼ぎストーンは記憶喪失の日本人サワグロ、インディアンに育てられた少女ジェニファーとともに、コマンチ族にさらわれた白人少女を取り戻すための旅に出る。おりしも西部は白人に追われたインディアンの諸部族が結集し、不穏な情勢になりつつあった…コマンチを追いつつ、次第に西部劇史上でも有名なあの舞台へと一行は入っていく。二丁拳銃のキッド、牧場主同士の争い、インディアンと白人の戦いと、西部劇を見て育った世代にはたまらないオマージュです。2017/07/16
正太郎
3
ウェスタン小説の続編です。 コマンチにさらわれた少女を助け出すため、賞金稼ぎの3人が旅に出る話です。経験と銃の腕がある賞金稼費に刀と吹き針を使う侍とインディアンと生活経験のある少女が活躍します。これまた、面白いです。2017/08/27
tako_machida
3
西部劇シリーズ第二弾。コマンチから娘の救出依頼を受けた賞金稼ぎの話で、長作になった分前作より読み応えがあって面白かったです!2017/02/17
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- 和書
- 社会現象としての疎外