内容説明
近代文学はなぜ多くの鉄道を登場させたのか。夏目漱石は『坊っちゃん』から、松本清張『点と線』まで、舞台となった路線に乗り、名シーンを追体験する。ローカル列車に揺られながら、かつて作家たちが鉄道を作品に取り込んだ理由に思いを馳せる。鉄道と文学との魅惑の関係をさぐる、時間旅行エッセイ。
目次
楽しい汽車旅(トンネルを抜ければ「異界」―上越線;東京のとなりの「鄙」―久留里線、いすみ鉄道、小湊鉄道;三十八年の一瞬―北陸本線;清張の旅情、芙美子の駅―香椎線、鹿児島本線、筑豊本線;太宰治の帰郷―津軽海峡線、津軽線、津軽鉄道;オホーツク発、銀河行―樺太東部本線終点栄浜(サハリン・スタロドゥプスコエ))
宮脇俊三の時間旅行(蝉しぐれの沈黙―左沢線、山形鉄道フラワー長井線、米坂線;時刻表を「読む」ということ―のと鉄道、氷見線;ローカル線車内風景―只見線、大井川鐵道井川線、わたらせ渓谷鐵道;汽車好きの原風景―宮脇俊生と昭和戦前)
「坊っちゃん」たちが乗った汽車(漱石と汽車―九州鉄道、山陽鉄道、東海道線;二十世紀を代表するもの―満鉄本線、三江線、東京路面電車;時を駆ける鉄道―都電荒川線、甲武鉄道;汽車は永遠に岡山に着かない―東海道、山陽、鹿児島各本線、御殿場線;初老「鉄ちゃん」はかわいいか―「あとがき」にかえて-大糸線)
著者等紹介
関川夏央[セキカワナツオ]
1949年新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。『海峡を越えたホームラン』で第七回講談社ノンフィクション賞を、『「坊っちゃん」の時代』(谷口ジローとの共著)で第二回手塚治虫文化賞を、『昭和が明るかった頃』で第一九回講談社エッセイ賞を、2001年「明治以降の日本人と、彼らが生きた時代を捉えた幅広い表現活動」により、第四回司馬遼太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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