内容説明
歴史と文化、伝統と変容の溶け合う町、金沢。加賀藩主・前田家の外様ゆえの特異な文化のありよう、大樋焼・和傘などの伝統文化、そして町を彩る三茶屋街…。金沢に惚れ込み、「旅人」として三十年以上も通い続ける著者が、ガイドブックでは決して知り得ない奥深い魅力を綴る。書家・紫舟との対談を巻末に付す。
目次
闇笛との出会い
金沢流一調一管の奥深さ
かぶき者―加賀藩祖・前田利家
苦渋のステップ―二代藩主・前田利長
大いなるジャンプ―三代藩主・前田利常
加賀の名物料理「じぶ煮」あそび
ドジョウの蒲焼に歴史の苦味あり
金沢の三文豪―秋声、鏡花、犀星
親戚づきあいやわいね、杵屋喜澄さん
金沢21世紀美術館へ遊びに行こう〔ほか〕
著者等紹介
村松友視[ムラマツトモミ]
1940年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。中央公論社勤務を経て、作家となる。82年『時代屋の女房』で直木賞を、97年『鎌倉のおばさん』で泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kashimacchi
3
ガイドブックとしては役立たない。昨年まで金沢に住んでいたので、積読せず、その間に読んでおけばよかった。金沢の文化の一端が理解出来る本。2019/10/12
YUJIRO
1
Stay Homeしてるから、気分だけでも旅行。旅先で買った本を読み直した。また行ってみたいな。2020/05/08
YUJIRO
1
旅先で思い出に読んだ。2019/05/01
ヒラマサ
0
気まぐれな旅人でありながら、作家として鋭く豊かな感性を生かし、人々とつながり、思索を著すという、作家という生業の憧憬そのもののような作品でした。金沢での生活も残りわずかになり、おそらくもうこの土地に住むことはありません。今のうちに、後悔のないように味わっておきたい。2023/07/10
Cheryl Wu
0
初めての北陸旅行の前に読んだ一冊。山麓に囲まれている加賀の地と恵まれた文化の繁盛に魅了してやまない。日本文化においてあんまり外国人に知られていない一面を丁寧に説明してくれた。しかし、後半の付録部分はやや長すぎて、文化の話より作者自分の顔がどれだけきいているのかについて読者に見せびらかしている感じが強い。ちょっとがっかりさせるところもある。2018/12/15
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