内容説明
横浜、池袋、下高井戸―。非行少年が次々に殺された。いずれの犯行も瞬時に行われ、被害者は三人組でかつ外傷は全く見られないという共通点が。一体誰が何のために?おなじみ碓氷部長刑事も広域捜査の本部にかり出された!警察、伝奇、武道、アクション…。今野敏がこれまで書き続けたジャンルを融合した、珠玉のエンターテインメント、待望の新装改版。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道三笠市生まれ。78年「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞しデビュー。以後旺盛な創作活動を続け、執筆範囲は警察・サスペンス・アクション・伝奇・SF小説など幅広い。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年には『果断隠蔽捜査2』で山本周五郎賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞した。空手の源流を追求する、「空手道今野塾」を主宰する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
101
碓氷刑事シリーズとは言いながらこの巻でも脇役あるいは狂言回しのような感じです。どちらかというとほかのシリーズに出てきそうな人物たちが跋扈してそれなりに楽しめるのですが、刑事本来の活動があまり生かされていない気がしました。最後はこのような決着もあるのかと思いましたが、荒俣宏さんの小説を読んでいるような気がしました。まあそれなりに楽しめるのですが。2019/03/13
のり
76
碓氷シリーズ3。ますます立ち位置がサブキャラ化していく。素行の悪い少年達が次々に殺害されていく。事件現場も神奈川と東京。合同捜査となる。まだ未読だが、登場人物の多くが他書で活躍済み。個性の強い刑事・オズヌ・お祓い師。それらが本書で揃い踏み。なんとも贅沢だ。事件の真相は突飛ではあるが、中々興味深かった。2019/07/12
坂城 弥生
47
他のシリーズの人達も登場してて、ちょっとオカルト寄りの話だった。2021/06/22
ヨーコ・オクダ
30
碓氷シリーズ…なんやけど、今野センセの他作品の主要キャラが参戦!?うちが知ってたのは、武道の達人かつ整体師の美崎だけ。後は、特殊な力を持ってる系のキャラたち。そして、彼らの能力を理解、評価している警官たちも登場。横浜と都内で、3人組の悪ガキが目立った外傷もなく殺害されるという事件が続けて起こる。同一犯の犯行か?どんな手段を使ったのか?合同捜査本部に集ったメンツが濃ゆすぎるw特殊能力キャラ同士のご対面はなかなか見もの。そして、リアルな警察の捜査能力との融合が自然で、シラけた感じにならないのが良い。2021/12/01
てふてふこ
26
役子角?亡者?碓氷シリーズ3作目、順番に読んでいるのに初っ端から「既に書かれた登場人物を知らない」と戸惑う。非行少年の連続殺人事件。加害者は武闘家。相変わらず碓氷さんは目立たなく整体師、お祓い師やオズヌが活躍。解説で、この本の真相を知りました。ジャンルも著作も豊富な今野さんだからこそ書けた融合作だったのですね。亡者は暗示として変換され、違和感なく読めました。2017/05/16