内容説明
「義挙の完遂に血が必要だとするならば、それはまずもってあの逆賊、新城直衛の血でなければならない。彼奴こそは死すべき運命にあるのだ」―国を滅ぼすのは果たして“逆賊”か、それとも“愛国者”なのか?間近に迫る凱旋式の背後で、五将家の両雄・駒城と守原、そして皇室をも巻き込む暗闘が…。書き下ろし短篇「新城直衛最初の戦闘」収録。
著者等紹介
佐藤大輔[サトウダイスケ]
1964年、石川県生まれ。戦略シミュレーション小説に独自の世界を切り開く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hnzwd
40
せまる本土決戦を前にしての内部抗争。『皆々様のお望み通り、僕がこの国を過らせてさしあげようではないか。』という台詞が素晴らしい。常識とは違う物差しで動く主人公が、皆に煙たがれながら、でもあいつのいう事に従えば間違いはない、と思われる様子が楽しいシリーズ第七巻でした。2014/12/13
ぺぱごじら
20
本編は既読。皇国史最大の政治闘争劇の表裏が密に描かれていて、本編で一番好きな巻。『味方の味方は味方』『同舟に乗るなら敵も味方』。人を知り尽くすが故に自らは滅多に人を信じず、しかし状況次第で人は使い尽くすという何処かネジ曲がった男が企む決着への青写真。読み切りは流石の一言(笑)。2014-1892014/11/22
東京湾
19
冬季攻勢の快勝後、凱旋式を間近に控え、水面下で繰り広げられる政争。睨み合う五将家、集う新城の同期、新設される近衛嚮導聯隊。嵐の前の静けさと言うに相応しい、多くの人物の思惑が交錯する、不穏な空気に包まれた巻だった。腹の探り合いの応酬は複雑で完全な理解は及ばなかったがその分読み応えがある。副題にもある「愛国」という概念の解釈の仕方が人物それぞれ違っていて興味深かった。「衆民の国は、必然的に、民草の総意に基づき、強大な軍を増設し、それを用いざるを得なくなる。いずれ手を過ち、なにもかもが崩れさるまで」2018/01/31
又三郎
19
結論:なんもかんも英康が悪い。 前回の大勝利から帰還しての皇都編。政治の力は大きく、新城と草浪は実行部隊としてしか世間を動かせない。二人が選べる道は少ない。 やっぱり、新部隊編成と訓練の話は楽しい。最後の猪口さんとのやり取りなんかもうニヤニヤがとまらなかった。 蓮乃さんの本命力と千早の正妻ぶりが圧倒的で、改めて他のお二方は不憫でこそ輝くヒロインだと感じた。 書き下ろしのキラキラした新城は本編との落差がすげーな。そして、確かにこんな裏切られ方があるなら、戦争を好きにもなるのだろうなぁ。2014/11/30
かるかん
16
え、何この打ち切り感。2015/01/13
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