感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宮崎太郎(たろう屋)
5
明治維新から日清戦争までの間、混乱する自由民権運動、農民運動、日本と朝鮮の関係までを二人の日本人の若者を中心に描いた大河作品。日韓関係への関心から本を知りました。 一巻では明治20年代初頭、自由民権運動に身を投じた若者が逮捕され、収監された北海道で脱獄。アイヌの猟師と出会い、本土から放浪していた柔術家武田惣角に師事する。そこから少し遡り農民運動である「秩父事件」「大阪事件」へと繋がっていく。 2024/03/23
shimashimaon
5
自由民権運動に関与し、秩父事件、大阪事件に巻き込まれながら、過激さを増していく「運動」に疑念を抱き始める若い主人公。描かれるのは日清戦争前の政治状況。そして主人公とアイヌの人々、土佐の元郷士、武術家らとの出会いと交流です。特に武術家、武田惣角という人物に興味を持ちました。主人公の経験を通じて、『陸奥宗光』や『板垣退助』などの政治史では描かれない、当時の一般の若者の希望と苦悩を垣間見ることになるだろうと期待して続きを読みたいと思います。2022/02/23
トーヘン
4
勢い買いの安彦先生作品。また時代が良いねぇ・・・主人公の経歴話が多くなって、進行は遅いが、それはそれで1冊のマンガ本なら読める。2015/06/10
ウチケン
3
歴史に興味を持つ切っ掛けは、漫画や映画である事が多い。大阪事件や秩父山事件なども史実はどうだったのかと今ならネットで読後直ぐに調べられるから便利な世の中だ。歴史の谷間に埋もれそうな事件も、大事の前の小事の積み重ねで時代は構築されていく。甲申事変をはじめとする朝鮮問題も物語や立場・時代によって解釈も当然違ってくるわけだが、1巻は人物紹介と時代背景の解説に終始。次巻から物語は動き出しそうだ。『天の血脈』の前史とも言える話だけに興味は尽きない。(直接つながりはないだろうけど)2015/05/10
SS
3
以前ドライブで秩父事件の記念碑を見かけていたのが気になり大人買い。著者は革命をテーマとして作品が多いと気付いた(特にガンダム!?)個人的には、前半にでてきた武田総角がきになり関連書を読む予定。2015/02/15