内容説明
「ならば行け。発令する。駒洲軍予備隊指揮を新城近衛少佐に命ずる。臨時部隊名は別動新城戦隊。以上」。予期せぬ帝国軍の冬季攻勢に崩壊寸前の虎城戦線。一軍を預かった新城直衛は、圧倒的鉄量を以て迫り来る帝国猟兵を迎え撃つが!?虎城攻防戦ついに決着!!書き下ろし短篇「お祖母ちゃんは歴史家じゃない」を収録。
著者等紹介
佐藤大輔[サトウダイスケ]
1964年、石川県生まれ。戦略シミュレーション小説に独自の世界を切り開く。コミック原作も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hnzwd
30
駒州決戦結着。結果を見れば新城の戦略が綺麗にハマった感じ。戦場を点で捉えず戦場と戦場を繋ぐ面として、時には空から俯瞰して眺める戦略は、帝国、皇国、両軍隊を見ても頭一つ以上飛び抜けている。そんな新城を取り除こうとする後方に漂う企み。次巻も期待大です。2014/09/06
東京湾
19
「弱い者を苛め抜くのが戦争だ。兵理とは弱者を痛めつける技術に他ならない」新城指揮のもと苛烈さを増す冬季攻勢。変動する戦場、繰り広げられるは修羅場。前巻の幕引きではこの先一体どうなるのかと期待値が目一杯に上げられたが、その期待を裏切らない重厚な内容だった。<皇国>、<帝国>、それぞれの思惑が交錯しあい、戦場をより先の読めない煩雑なものに変えていく。始終読んでいてハラハラさせられ実に面白い。龍に乗っての戦闘なぞはもう口が開きっ放しだった。しかし幕引きが不穏すぎる。正直次巻からが怖い。2017/05/24
かるかん
19
そこに気づいてしまうとはやはり天才か。2015/01/12
又三郎
18
今回は直衛くんの日常。生き生きと元気な姿が見られて嬉しい。代わりに、千早はお休み。一度読んだものの、どのように勝利したかは全く忘れていたので、ほぉ〜と感心しながら読む。久しぶりに気持ち良く勝利した。 佐脇は本当に憐れ……憐れとしか言えない。 書き下ろしはもうエッジが利きすぎてて(笑)。2014/11/16
ぺぱごじら
18
帝国の政治的軍事行動『内王道冬季攻勢』を義兄の病に乗じて指揮権強奪に及び駒城軍を率いて対峙する新城直衛。司令官としての才能が存分に試される第6巻。一軍を率いる新城の浮き立つ気分にシンパシィを感じながら、それより幼い頃からの遺恨をじわじわと『正規の指揮によって』晴らしていく新城に、ぞくぞくするほど自分に近しいものを感じてしまう(笑)。短編は随分最近の社会情勢について直接的な意見表明は避けながら、うまくチクリとやっている。しかし皇国で二度も酷い目に遭う、かの一族がたいへん気の毒(苦笑)。2014-1492014/08/24