内容説明
20世紀末から世界を席巻したグローバリズム。本書は偉大な経済学者であり、文明評論家でもあったアダム・スミスの論議を基に、その内実に考察の錨をおろす。そして世界化現象のなかで、国家や地域アイデンティティに問いを提起する。本書を繙くことで、「グローバリズム問題」への見方は、清新な視点を獲得するであろう。
目次
序章 誤解されたアダム・スミス(「インターナショナル」から「グローバル」へ;「普遍的な市場」というイデオロギー ほか)
第1章 市場における「自然」(モノの正常な価格としての「自然価格」;賃金、利潤、地代は市場では決まらない ほか)
第2章 道徳の基盤(劇場化する商業資本主義社会;市場という見世物(スペクタクル) ほか)
第3章 富の変質(重商主義批判が暗示するもの;「貨幣は重要ではない」ということ ほか)
第4章 徳の衰退(土地を所有する者の責任;社会の承認の上に成立する自由 ほか)
第5章 経済と国家(自由な経済活動における自然の秩序;国際経済より国内経済、商業より農業 ほか)
著者等紹介
佐伯啓思[サエキケイシ]
1949(昭和24)年奈良県生まれ。東京大学経済学部卒。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。『隠された思考』(サントリー学芸賞受賞)『「アメリカニズム」の終焉』(東畑記念賞受賞)『現代日本のリベラリズム』(読売論壇賞受賞)ほか著書多数。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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