出版社内容情報
原敬没後、軍部の介入に苦しみ続けた政党内閣は五・一五事件で潰えた。軍部の独走を抑えられない政府は「非常時」から「戦時」の時代に踏み込んでいく
内容説明
原敬没後、軍部の介入と党内対立に苦しみ続けた政党内閣は五・一五事件で潰えた。軍部は日中戦争を引き起こし、二・二六事件を経て時代は「非常時」から「戦時」へと移っていく。しかし、昭和初期の社会が育んだ豊かで自由な精神文化は戦後復興の礎となったのだ。昭和戦前史の決定版。
目次
序章 昭和の始まり(昭和を見る眼;大正末期の日本;関東大震災と山本内閣)
1 政党政治の日本(加藤内閣と若槻内閣;中国問題と日本;田中内閣;社会主義と無産政党;浜口内閣;昭和初期の社会と文化)
2 「非常時」の日本(昭和陸軍の起源;満州事変;斎藤内閣;岡田内閣;二・二六事件;「非常時」の日本)
3 戦時の日本(広田・宇垣・林;近衛内閣と日中戦争;世界大戦と日本;戦時の日本;日米交渉)
著者等紹介
北岡伸一[キタオカシンイチ]
1948年(昭和23)奈良県生まれ。71年、東京大学法学部卒業、76年、同大学大学院博士課程修了。81~83年、プリンストン大学客員研究員。立教大学教授、東京大学教授を経て、政策研究大学院大学教授、国際大学学長。東京大学名誉教授。特命全権大使(日本政府国連代表部次席代表)歴任。2011年、紫綬褒章受章。専門は日本政治外交史。著書に、『清沢洌』(中公新書、サントリー学芸賞)、『日米関係のリアリズム』(中公叢書、読売論壇賞)、『自民党 政権党の38年』(読売新聞社、吉野作造賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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