内容説明
誰もが憧れる癒しの温泉地、由布院。若き温泉旅館の経営者たちはいかにして、数々の開発の波から町を守り、由布院ブランドを打ち立てたのか。自然を愛し、町を思うがゆえの活発な議論と運動が行政を動かし、由布院という町に大きく結実していく過程を「観光カリスマ」に聞く。
目次
1の章 わが町、由布院
2の章 生い立ち
3の章 旅館の主人になる
4の章 まちづくり
5の章 ドイツへ行く
6の章 由布院の危機
7の章 発信するまちへ
8の章 由布院憲法
9の章 番外編
10の章 地域とともに
著者等紹介
野口智弘[ノグチトモヒロ]
1957年、佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部政治学科卒業。81年西日本新聞社入社、宮崎総局を振り出しに、社会部、運動部、東京支社運動部、唐津支局長、運動部デスク、大分総局長、運動部長などを経て、現在コンテンツ事業局次長兼出版部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
78
今はものすごい人気の由布院温泉も昔は・・・・、ということで一つの町おこしのモデルであると感じました。かなり苦労した様子が読み取れました。読んでいて私は畠山重篤さんの「森は海の恋人」を思い出しました。やっていることはかなり違うのですが、地方での町や産業おこしの原点の考え方は同じだと思います。このような本を読むとまだまだ地方再生の手段はいろいろあると思います。ただお金を出せばいいというのではないと感じます。2015/08/14
クボタ
12
うきは、日田、熊本など生まれ育った地や良く訪ねた所が出てきて懐かしんだ。浮羽町の大生寺は子供のころお稚児行列に参加して行った寺で思い出にふけった。本題の由布院が現在の人気温泉になった経緯がよく分かった。軽く書かれているが相当の苦労をして今日の由布院が出来たのだろう。まだ行ったことが無い。一度は行ってみたいと強く思った。2016/06/07
河野 慎太郎
5
同じ大分の有名な温泉地で、なぜ別府と湯布院はあんなにも違うのか。 以前からの疑問にこの本が答えてくれました。 そこには、湯布院のリーダー達の強い思いと闘いがありました。 朝霧の中、露天風呂から見上げる由布岳の雄大で幻想的な姿。四季折々の食材の美味しさ。心からくつろげる、猥雑さの無い郷の雰囲気。私は、夏山の青々とした光景が大好きです。 そのすべてが、葛藤と決断と強い意識によって作られ保たれてきたことを、この本は教えてくれました。2013/07/18
kitakita
3
憧れの地「由布院」。かつてはさみしい温泉地が地元有志の力でブランド化されていく過程がよく分かります。なかなか予約とれないけど必ず行ってみたい温泉地です。2015/06/30