中公文庫
私の昭和史〈下〉―二・二六事件異聞

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  • サイズ 文庫判/ページ数 315p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057623
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C1121

内容説明

青年将校たちは、国の理想と農村の困窮とのあいだで葛藤した。二・二六事件がなぜ起こったのか、結果だけでなく全過程を具体的に把握する手だてとなる昭和史の第一級史料。下巻は永田鉄山が斬殺された相沢事件前後から二・二六事件裁判の判決、さらに大岸頼好との別れまでを収録。

目次

2(承前)(相沢事件の前後;蹶起の前後;青雲の涯)
3(大岸頼好の死)

著者等紹介

末松太平[スエマツタヘイ]
1905年(明治38年)北九州市に生まれる。小倉中学校、広島陸軍幼年学校を経て27年(昭和2年)陸軍士官学校(三十九期)卒業。35年陸軍大尉。36年2月の二・二六事件により起訴され、37年1月陸軍の軍法会議で禁錮四年の判決を受け免官。39年出獄。1993年(平成5年)没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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yamatoshiuruhashi

24
上巻に引き続き個人的には「歴史」として認識していた人々の生きている様子が伺われある種の衝撃を受け続けている。二・二六事件に興味を覚え書物を買っては読んでいた頃に、書店の棚に本書(の当時の版)が並んでいたが、小遣いの関係で遂に手にすることはなかった。本書を読んでいれば、学生時代にこの事件の外縁を取り纏めた時に、もっと違うことを記すことができたのではなかろうか。将に棟田博がひいて記したケストナーの言うが如く、『「過去」は語らねばならない。「現代」は傾聴しなければならない。』のである。2018/07/22

go

4
下巻も非常に面白かったです。最後の章にはみんなびっくりすると思う。ミステリ小説読んだ時くらいびっくりしたわ。あとはもう少し226事件関係の本を読んでみようと思った。松本清張の昭和史発掘読むかー2021/02/14

アレカヤシ

3
著者の相沢三郎、大岸頼好に対する思いの深さが、淡々とした筆で書かれていて、震える。特に大岸さんが戦後、新興宗教に走ってから病死に至るさいごは、たまらない気持ちになる。自分には、何とも言葉に出来ないけど、名批評家でもある三島由紀夫の次の文章が、見事に、本書を読んだあとの読者の気持ちを書きあらわしていると思う。「・・・殊に全篇を読み来って、エピロオグの「大岸頼好の死」の章に読みいたったときの、パセティックで、しかも残酷な印象は比類がない」2018/04/10

kwmr_

1
事件の関係者による回顧録。 この番組を観て以来、この手の本を読みあさっている。 http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2010023609SA000/ これまで読んだ中で、この本のように当事者の話が一番リアリティがある。2013/04/03

ユコリン

0
青年将校らをそれぞれ一個人として身近に感じられた。著者の率直な筆により、引き込まれるように読んだ。この本は、これから二・二六事件関係の著作に接する際の支柱になると思う。2021/12/12

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