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中公文庫
旅は道づれガンダーラ (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122055919
  • NDC分類 292.62
  • Cコード C1195

内容説明

炎暑と砂塵に明け暮れた日々は、辛かったけれども無性に懐かしい。呆然として立ちつくすしかなかった広大な沙漠、圧倒的迫力の遺跡と美術品、素朴な暮しを営む遊牧民、子供たちのつぶらな瞳…。映画監督と女優の夫妻が新鮮な感動を綴るガンダーラ旅行記。巻末に「人間への限りない愛と畏れ―亡き母・高峰秀子に捧ぐ」(斎藤明美)を収録。

目次

1便 クシャーン遺跡への旅
2便 アフガニスタン砂嵐
3便 マザリ・シャリフの銀の月
4便 幻想のグレコ・バクトリア
5便 ガンダーラの子供たち

著者等紹介

高峰秀子[タカミネヒデコ]
1924年生まれ。五歳の時、松竹映画「母」で子役デビュー。以後、「浮雲」「二十四の瞳」「名もなく貧しく美しく」など、三〇〇本を超える映画に出演。文筆にもすぐれ、『わたしの渡世日記』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など著書多数。2010年逝去

松山善三[マツヤマゼンゾウ]
1925年生まれ。岩手医学専門学校中退。脚本家・映画監督。「名もなく貧しく美しく」「人間の條件」「典子は、今」などの作品で、各種映画コンクール脚本賞、監督賞、外務大臣賞、東南アジア映画祭脚本賞、ジョンミューア映画祭グランプリ、山路ふみ子映画賞、テレビドキュメンタリー芸術祭文部大臣賞、民間放送連盟賞、イタリア賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バーベナ

6
パキスタン・アフガニスタンを井上靖氏らとともに旅した夫婦の旅日記。同じ景色に向かい合いあいながらも、視点がまったくちがうのがちょっと面白い。その歴史とロマンに出発前から気もそぞろなご主人と、薬に食料、日用品を抜かりなく準備する現実派の妻。その大荷物が各所でしっかり役に立っているのだからすごい。2012/04/29

綿

2
デコドッコイ夫妻の随筆としてももちろん、安全な地にいながらにして、一緒に灼熱の大地の上を転がるバスに乗って旅しているような気分になる本。バスにいつく2匹の蝿に愛着心を向けるドッコイ氏の目線に宿るおかしみ。目を吊り上がらせた雑役おばさん(本人談)に扮するデコちゃんは、先生たちにとってもきっとこの旅になくてはならない存在。この本に限った話ではないけれど、それぞれ視点の違うご夫婦二人の文章が交互に展開することで、同時に読者もひとつっきり固定カメラでない旅ができる楽しさもある。2016/09/18

コホン

1
ソ連がアフガンに侵攻する前にアフガンに行けたのは素晴らしいことだと思う。この本の中に出てきた人々はソ連のせいで、人生がめちゃくちゃになったのではないかと心が痛む。歴史的に価値あるものがたくさんあったんだなぁ。絨毯工場のところは、私も涙なくして読めなかった。あの男の子たちも幸せに人生を歩めて行けたかしらと気になる。2013/11/23

にやり2世

0
旅の終わりに秀子の気持ちがほぐれたな?て感じられるところがいい。旅の始まりはグチグチ、途中はヤケクソみたくなるのに。2016/10/15

あゆころ

0
遺跡や歴史より、そこに生きる人々の描写に一番の輝きがあり力のある筆致。人間に興味がある、と書いている事に納得。人をこんな風に描く作者達、そして重鎮の先生方の魅力も溢れ出す一冊。未知の土地で「雑役婦」「移動スーパー」を自称する高峰秀子の様子が可笑しく可愛らしく、こんな人と旅をしたら心強く楽しい事だろうと思う。 それにしても「僕の腹はしぶりながら、ごろごろ、がらがらと音を発してよじれ、僕の心身はただ一個の「苦痛」となってバスの座席に転がっている」 この一文、旅先で腹を壊した時の苦しさをズバリあらわしている…!2016/09/12

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