内容説明
“最凶の連続殺人犯”と呼ばれた近藤房子が逮捕されて五十数日。依然として黙秘を続ける房子のもとへ、「Mに従え」とだけ書かれた差出人不明の手紙が届く。一方、SRO室長・山根新九郎は、東京地検から房子との面会要請を受けるが―。
著者等紹介
富樫倫太郎[トガシリンタロウ]
1961年、北海道生まれ。98年に第四回歴史群像大賞を受賞した『修羅の跫』でデビュー。伝奇小説、時代・歴史小説と、幅広いジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
140
1巻2巻がチェスのように相手を理屈で追い詰める戦いだったのに対して今回はアクションゲームのよう。緻密さよりも行き当たりばったりの行動にやや辟易するが次の話への布石なのか・・・。面白いといえば面白いけど、期待したのとは違っていた。クライマックスで身内に危険が迫る設定も、3度続くとやや飽きる。2019/01/24
積読亭くま吉(●´(エ)`●)
94
★★☆Ⅱは飛ばして、Ⅲを読了。o(´^`)o ウーン、凄惨極まりないシリアルキラー以外に特筆する点は無い。犯人やSROメンバーの背景が深く語られる事も無く、ミステリ的素養も乏しい。犯人含め出て来るキャラが全てステレオタイプに確立しているため、妙な面白みに引っ張られ読了。作者の軽快でシニカルな目線が悪事に対して極めて辛辣なのに…何故か犯人を若干ヒーロー扱い、その辺に矛盾とコミカルさを感じる。2016/05/19
はつばあば
64
読み友さんの3巻後のレビューにまたもやノセられた。2巻で中止していたシリアルキラー房子。足の痛みを忘れる程の刺激に一気読み。このような人、現実にいるのかしら・・いやぁわからんよあなたの傍に潜んでいるかも(^^♪。彼女もレクター博士並みの主人公になってしまった。こうなったら捕まるまで追っかけますよ房子さん。漫画チックな面白さです。ちょっとエグイ場面もありますが・・人の持つ二面性のうちの残虐さに惹かれるのかも。2016/06/21
セウテス
62
SROシリーズ第3弾。「最凶の連続殺人犯」と呼ばれた近藤房子が、護送車から脱走する。第1弾で、大きな被害を出しながらも、逮捕にこぎ着けたSROの面々との再戦が始まる。このシリーズは日本初とも言える、シリアルキラーとの対決がメインストーリーである。さらに1、3弾と奇数刊は近藤房子との物語りになる様だ。本作もトリックや犯人捜しではなく、犯人との対決ストーリーを純粋に楽しむ作品だ。しかし本作は、シリアルキラー房子が主人公に成ってしまい、SROの意味を為していないと残念に思う。SROの特質を、前面に描いて欲しい。2016/09/03
toshi
56
SROシリーズ第3作。前2作を読んだのが大分前だったため、ストーリーの背景を理解するのに時間がかかりましたが、話を掴んでからはほぼ一気読みでした。逮捕された連続殺人犯、近藤房子は「M」という者の手によって脱走に成功します。SROの面々は捜査一課と共に房子の行方を追いますが、次々と殺人が繰り返されて行きます。ラストは不穏な感じのまま終わります。2024/09/16
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