中公文庫
海賊の世界史〈上〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122053588
  • NDC分類 209
  • Cコード C1120

内容説明

海賊は実在した男たちである。冒険小説に出てくるロマンティックなアウトローのイメージが強いが、一方で国家権力さえ手をやく戦慄すべきやからであった。その興亡と歴史的背景を明快に綴った名著。上巻は十六、七世紀に活躍したバルバリアの海賊やヴァイキングの流れをくんだイギリスの海賊たちを描く。

目次

1 バルバリアの海賊(総論;バルバロッサ;バルバロッサの後継者たち;十七世紀;奴隷と救済)
2 北方の海賊(ヴァイキングとハンザ同盟;初期イギリスの海賊;エリザベス朝時代の海賊;ジェームズ一世時代の海賊)
3 西の海賊(バッカニーア)

著者等紹介

ゴス,フィリップ[ゴス,フィリップ][Gosse,Philip]
1879年、イギリスに生まれる。最初農学を修め、1896~97年に博物学者としてアンデスの調査隊に加わった。帰国後、父の命でケンブリッジ大学医学部に入り、セント・バーソロミュー病院で臨床訓練を受けた。1907年王立外科医師会会員になり、1923年にダーハム大学より医学博士の学位を得た。第一次世界大戦中は軍医としてフランスおよびインドに赴任。戦後、年金省の医療審査官となり、さらにロンドンにあるラジウム研究所所長を勤め、1930年に退官

朝比奈一郎[アサヒナイチロウ]
1941年東京に生まれる。慶應義塾大学経済学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

taku

23
海賊、この言葉の響きに心を擽られるのはまだ厨二…いや少年の心が残されているからだなきっと。各地域で海賊どもがのさばり謳歌していた時代と衰退を淡々タタンタンと記述していくだけで、厨…いや少年の心が思わず期待したものとは違っていた。真面目に、ならず者の歴史を書いている本だった。まあ、海賊とはどんな存在であったか、どのように歴史に関わり影響したか知れるし、個々のエピソードには面白いのもあった。Yo ho, yo ho, a pirate's life for me.2017/04/09

3
題名どおりの海賊の世界史。上巻はバルバリア海賊、イギリスの海賊(エリザベス女王時代前後)、バッカニアの話。バルバロス・ハイレディン、ヘンリー・モーガンなんて有名どころは当然、聞いたこともないドマイナーな海賊がどんどんと出てくる。たくさんの海賊のエピソードが並んでいるが、まあやってることは似通っているので少し退屈な気も。個々人のエピソードもいいがイギリスの海賊の歴史が英国海軍に影響を与えたりとか、教科書的な世界史では描かれないところで大きな存在感を見せている海賊たちという視点で読むべき本なのかなと感じた。2012/01/17

むとうさん

2
海運は歴史の中で(今も)人類の輸送の要。富があればそれを奪う者が現れるのも世の常だ。とはいえ実際の海賊は単純な私欲で動いていただけではないようだ。国家による黙認や宗教的な対立も海賊行為の原動力となっていたことがわかる。国家が本気になって取り締まりを始めればじり貧になるのは避けられない面もある。古い本なので仕方ないけれど(原著は1932年!)せっかく「書に残らないアウトローの歴史」を書くのだから、今流行りの?書物史料に頼らないものにすればもっと面白かったのではないかとも思う。下に期待。2012/10/04

サアベドラ

2
古代から近代までの海賊の歴史を通説する、海賊史の基本文献。ジョンソンの海賊史などと一緒にリブロで出てからだいぶ長い間絶版になっていましたが、この度中公文庫で復刊と相成りました。原書は1932年初版でもうかなり古いですが、海賊に関するまともな専門書がおそらくほとんどない日本では今でも利用価値はあると思います。2010/11/05

yamatoshiuruhashi

1
読書メーターで教えてもらった本。商業、貿易、宗教、国家、海軍、そして海賊。いろいろな要素が絡まり話が進んでいく。人類の歴史とはまさにいろいろな要素による流れであり、振り子のように同じことを繰り返しながら少しずつ変わっていくことが改めてよく分かる。海賊についての歴史ではあるが、結果的に海賊をフィルターとした欧州史として面白い読み物である。塩野七生著「ローマ亡き後の地中海世界」と併せ読むとより面白さ募ると思う。2013/01/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/635498
  • ご注意事項

最近チェックした商品