中公文庫<br> 花々と星々と (改版)

中公文庫
花々と星々と (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 327p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122052901
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1195

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

e-monsoon

4
様々な出来事についてはもちろんのこと、幼少期に感じたことや気持ちを、こんなにまで詳細に覚えていられる(表現できる)なんてすごい。そして、こんな風に幼い頃から「考え」を持っていたなんてすごい。まるで小説のようなストーリー。読み進めていくごとにどんどん入り込んでいって、最後は涙が出てしまった。エッセイという形で知った「歴史」は、とても興味深く、もっともっと知りたいとおもえた。2016/07/01

9分9厘

3
犬養毅といえば有名すぎる事件であるから解ってはいたけど悲しい。「軍の暴走」と教科書に書かれた一文からではこの家族のドラマは想像できなかった。冒頭のぬいぐるみのチイグウたちとの甘やかさからじょじょにきな臭くなる世の中の様子も、道ちゃんの目を通して知れてくる。犬養毅の最愛の孫、道ちゃん。彼女の成長を誰よりも楽しみにしていたこどだろう。彼が生きていたら昭和は変わっていたのかな?2023/10/26

Sae

3
記憶も曖昧ながら、高校の日本史の授業で5・15事件はさらっと扱ったかこれという記憶に残らないものであった。日本の歴史教育はおかしいと思う。(少しは改善されたかわからないけど)この「花々と星々と」の後半、段々と日本の切迫した状況が子供の世界にまで及んでくるのが不気味かつ貴重な証言だと思う。犬養首相は本当に身命を賭して、その覚悟で任にあたっていたんだなと感動しました。それはおいて、本書から軽いことながら、後藤延子様の写真を是非、拝見してみたいなと思います。2014/02/05

あ げ こ

3
歴史上の、誰もが知る有名人ばかりに囲まれて犬養道子は育った。夢のように美しく、楽しい毎日。胸の中で未だキラキラと輝く思い出の数々。忍び寄る影、前途に見える暗雲。そして祖父の死。暗い思い出も含め、彼女が育った環境の、何と華やかであることか。羨ましい限りであるが、犬養道子はその恵まれた環境を決して無駄にする事無く、しっかりと幸福を享受し、両親、祖父を始めとする周囲の大人達より多くを学び、見聞したすべてを吸収しているように思う。犬養毅の孫と言う立場で、事件の内側より見つめた、五・一五事件までの道のりが印象的。2013/09/22

あゆころ

2
間をおかずして再読。2回目の舞台のように、さりげない伏線にうたれたり東中野の時代の自由闊達さに、戻らない時を思ったりする。のは、やはり語り手である道子さんに私の心が寄っているからなのだけど。父と娘のそれぞれのやるせなさを抱えた涙と抱擁(事件の大小は違えど本質は変わらないかもしれない)、ではじまり、終わる事に二度目で気づく。終章が数年後の追加である事を考えると偶然の構成なのかもしれないが。2018/10/06

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