出版社内容情報
履歴書でわかる大作曲家の姿。文庫化にあたり、バッハとモーツァルトの二大巨匠を加筆。クラシックファン必携のデータブック。
内容説明
農作業好きで馬の飼育でも有名だったヴェルディ、プラトニックな間柄の未亡人と千三百通もの手紙を交わしたチャイコフスキー、生涯で八十枚の絵を描いたシェーンベルクと彼の絵を購入したマーラー―その人生、家庭環境、女性観、作曲家同士の関係から、あの名曲の音楽・歴史的背景まで。クラシック音楽が身近になる、大作曲家たちの横顔。
目次
ヴェルディ
ブラームス
チェイコフスキー
フォーレ
プッチーニ
マーラー
ドビュッシー
R・シュトラウス
シェーンベルク
ストラヴィンスキー
著者等紹介
三枝成彰[サエグサシゲアキ]
作曲家。1942年生まれ。東京芸術大学卒業、同大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」、NHK大河ドラマ音楽「太平記」「花の乱」。2004年、プッチーニのオペラ「蝶々夫人」を下敷きにした新作オペラ「Jr.バタフライ」を世界初演。このオペラは06年、イタリア・プッチーニ音楽祭でも再演された。これは同音楽祭における初の外国人作品の上演であり、プッチーニ以外の作曲家によるオペラの初めての上演ともなった。07年、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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双海(ふたみ)
13
★メモ★ なぜ、西洋音楽だけが普遍性を獲得することができたのか。言葉と文字はほとんどの民族が獲得したが、一瞬にして雲散霧消する「音」を記号化するという発想に至ったのは西洋人だけだった。やはり、西洋音楽の土壌であるカトリック教会では、教区への正確な布教を考えれば、聖歌は民謡のように自由にアレンジできるようでは都合が悪かったのだ。モーツァルトやベートーヴェンを育てたのはウィーンの民衆ではなく、ほんの一握りの教養としてピアノを弾き、歌を歌うことを求めらていた、言うなれば少数のディレッタントだったというわけだ。2020/09/18
双海(ふたみ)
11
作曲家の一生を描きつつ、西洋音楽史もカバーする上下巻。読み物としての面白さはもちろんのこと、知識を吸収する面でも大いに役立ちました。著者に深謝。2019/11/20
you
4
馴染みのある作曲家が多かったので下巻から。紙面の8割で人物像を特に下衆っぷりについて詳述、2割で専門家の見地から功績や独自性の評価にあてている。どの作曲家も天才だと思うのだが神童、天才、凡人の評価は厳しい。が、作曲家に対するリスペクトが感じられ読後感は悪くはない。女性遍歴を織り込んだ家系図や履歴書が面白すぎる。 どの作曲家も早熟で短命、破天荒。これだけの才能で、今の情報機器を使い現代医療の時代に生きていればどんな楽曲が創作できたのか。2022/03/24
マーク
4
37 プロコフィエフ 、ラヴェル、ドヴォルザークがいない。ドニゼッティ は?ハイドン、ヘンデル もね。バルトーク。 ○最貧ヴェルディ の評価低い。プッチーニ より随分下。特に中期まで。叙唱がない。リゴレット 、椿姫、アイーダ、オテロ、ファルスタッフは評価 ○シェーンベルク 月に憑かれたピエロ ○ラストページに著者の音楽感、音楽史に対する見解。最終章良い。 2020/05/04
あけおちゃん
2
大学図書館で借りました。ヴェルディ~チャイコまでしかちゃんと読んでません、つまみ食い的に読みました。作曲技法については用語がわからなくて「???」でしたが(調べてもいない)、偉人の生涯ってものは読んでいて刺激的ですね。何の参考にもならないのですが。ロシア音楽に心揺さぶられる理由がわかり、それだけでも満足です。2013/04/11
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