出版社内容情報
家系、宗教、作曲態度から精神状態、女性関係……十八人の大作曲家の姿を忌憚なく描き出すクラシックファン必携のデータブック。各作曲家履歴書つき。
内容説明
メイドに卵を投げつけた横暴なベートーヴェン、女装して恋愛相手を追いかけた激情家ベルリオーズ―その人種、家系、作曲態度から、精神状態、女性関係まで。大作曲家たちの頭の中から爪先までを忌憚なく描いた、クラシックファン必携の大事典。文庫版にはバッハとモーツァルトの二大巨匠を書き下ろし。
目次
バッハ
モーツァルト
ベートーヴェン
シューベルト
ベルリオーズ
メンデルスゾーン
ショパン
シューマン
リスト
ワーグナー
著者等紹介
三枝成彰[サエグサシゲアキ]
作曲家。1942年生まれ。東京芸術大学卒業、同大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」、NHK大河ドラマ音楽「太平記」「花の乱」。2004年、プッチーニのオペラ「蝶々夫人」を下敷きにした新作オペラ「Jr.バタフライ」を世界初演。このオペラは06年、イタリア・プッチーニ音楽祭でも再演された。これは同音楽祭における初の外国人作品の上演であり、プッチーニ以外の作曲家によるオペラの初めての上演ともなった。07年、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チョコ
29
バッハとモーツァルトは単独で本を読んでいたので、だいたい知っていることだったけれど、他の作曲家は知らないことが沢山で面白かった!曲を調べながら。ただ 作者とは曲の好みが違うな、と思う。2020/06/02
双海(ふたみ)
17
再読。各音楽家についてまず見開きに履歴書が載っていて、その後に文章で紹介が続いていくスタイル。西洋音楽史をざっとおさえるのに役立つ。読み物としての面白さもあるし。たとえば、リストの履歴書の”恋愛関係”では、「もてすぎてスキャンダル続出」とある(笑) ワーグナーは「自分を絶対的な存在として妻を隷属させる」云々、作品もそうだが人間的にもやはり私は好かない。リストの常に他者を慮る利他的な生き方とは真逆だ。それから、ショパンの家庭環境は「愛情あふれるあたたかい家庭」と書いてあってなんだかほっとした。2020/09/13
双海(ふたみ)
12
ほんとうに履歴書 笑 「神童だったか YES/NO」欄がなかなかおもしろい。三枝さんの詳しい解説つきで450ページ!ショパン、いいね。2019/11/16
Cちゃん
8
楽聖と呼ばれる人たちの人間臭いエピソードが楽しく大作曲家がとても身近な人に見えてくる。楽しかった。下巻も買おう!2015/05/30
you
5
文豪は創作エネルギーが内向きでうつや精神障害を発症→発狂、自殺。大作曲家はエネルギーが女性やsexに向かう→梅毒、腹上死。この違いは何?「女遊びは芸の肥やし」というがワーグナー、ベルリオーズ、リスト等の下衆っぷりは破格。シューマンも悲劇的な凡才と相変わらず評価は厳しいが、メンデルスゾーンと比較された凡才評が気になりCD購入、緩い感じが好きになった。著者の専門的な楽曲解説は説得力があるが、自分の感性レベルでは作曲家の意図を1%も聴き取れていないわ。この本で理解度が増しレパートリーもグッと拡がった。2022/04/29