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中公文庫
完全版 ゴッホの遺言 (完全版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 340p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122052185
  • NDC分類 723.359
  • Cコード C1170

出版社内容情報

一枚の贋作と二枚の遺作からゴッホの最期のメッセージを読み解き、自殺の真相を鮮やかに解き明かす日本推理作家協会賞受賞作。〈解説〉木下長広

内容説明

画家でもある著者が、ゴッホの代表的な作品とされる、或る「スケッチ」について絵画法の観点や弟テオとの間で取り交わされた書簡等の解読により、贋作であることを証明しつつ、ゴッホの最期のメッセージを読み解き、自殺の真相を鮮やかに描き出す。2000年の日本推理作家協会賞受賞作を改訂した決定版。

目次

第1章 パリ‐アムステルダム
第2章 一八八八年夏‐秋・アルル
第3章 アルルのゴッホの寝室
第4章 贋作の論拠
第5章 オーヴェル=シュル=オワーズ
第6章 『七月六日』
第7章 ヨーの「功績」
第8章 死の捏造
第9章 贋作者の正体
第10章 ドービニの庭

著者等紹介

小林英樹[コバヤシヒデキ]
1947年生まれ。川越高校、東京芸術大学油画専攻卒。現在、愛知県立芸術大学教授(油画専攻)。『ゴッホの遺言』(情報センター出版局)で2000年日本推理作家協会賞受賞。造形的制作と並行し、画家の視点を生かしながらゴッホ研究に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

財布にジャック

53
ゴッホの生涯を贋作という観点から鋭く考察していくので、どんどん引き込まれてあっという間に読み終わりました。ただ、ゴッホの弟のお嫁さんのヨーの書かれ方があんまりなので、気分があまり良くはないです。擁護するわけではないんですが、女としてはちょっとヨーに同情してしまうところも多々ありました。ゴッホは大好きだけど、義理の兄だったら嫌かもしれません。ごめんなさい。 2011/03/22

駄目男

12
本書が「完全版」として出版されたのは2009年。色んな意味でゴッホ論の既成概念に一石も二石も投じている。『アルルのゴッホの寝室』のスケッチをゴッホは弟のテオにスケッチして送ったが、それが従来言われている定説を覆し贋物だという。自殺の原因たる動機はテオの家の壁に飾る場所をめぐってテオの嫁ヨーと、ヨーの兄と鋭く対立したことが原因だとある。テオは職場を辞め自立して画商を開き、さらに大きな家に引っ越しを考えていたため、ゴッホは自分への仕送りが途絶えるのではないか危惧の念を抱き将来を悲観したとあるが。2020/12/22

Molly

3
ゴッホに興味があり、読んだ。はじめはちゃんと読んでいたけど、1/3くらいで、絵画のテクニック的な話になり、きつくなってきて飛ばし読み。終わりの方は特にきつかった。小説を期待していたのが、間違いだったかも。絵画の専門的な話やゴッホとテオの手紙を載せたり、それについての筆者の考察の本。 学術書みたいな感じ。しかも、筆者の先入観も解釈に感じたし。★★2020/08/18

asami

2
☆3.52017/08/12

Asaya

2
なかなか面白かった。ただゴッホの絵画についての基本的知識がないと難しい気がする。個人的には「寝室」スケッチの贋作推理部分よりも、弟テオとの書簡から見えるゴッホの人間的な部分のほうが面白かった。「画家として去ることによって永遠に君たちに等しい」「最後まで描き続ける、そのことだけが全ての幸せに通じる」ゴッホという人はなんて辛く悲しく優しい人生だったのだろうと思うと涙が出そうになった。2013/06/17

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