中公文庫
漱石覚え書

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122052048
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C1195

出版社内容情報

漱石を中心に、芥川龍之介、内田百間など漱石ゆかりの文化人の逸話を集めた随筆集。

内容説明

漱石、および正岡子規、芥川龍之介、内田百〓(けん)など漱石をとりまく文化人たちの逸話を集めた随筆集。「柴田宵曲文集」未収録の「漱石覚え書補篇」、文人ゆかりの地をめぐる「文学・東京散歩」も新たに加えた。碩学ならではの細やかな目配りとあたたかい筆致を通して、明治の豊かな文学模様に触れられる一冊。

目次

漱石覚え書(江戸の名残;書簡の年代 ほか)
漱石をめぐる人々(「薮柑子集」;薮柑子 ほか)
漱石覚え書補篇(漱石の参禅について;天然居士米山保三郎)
文学・東京散歩(団子坂;中坂 ほか)

著者等紹介

柴田宵曲[シバタショウキョク]
1897(明治30)年、東京市日本橋区に生まれる。開成中学を中退後、独学で俳句、短歌、文章に精進、ホトトギス社に入社し編集に従事。寒川鼠骨の知遇を得て『子規全集』編纂に尽力した。晩年、『明治の話題』『妖異博物館』などの該博な知識と鑑識眼に裏打ちされた随筆を著し、話題を呼んだ。1966(昭和41)年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

古古古古古米そっくりおじさん・寺

29
柴田宵曲が『日本古書通信』に連載した夏目漱石と周囲の人々に纏わる短文集。中公文庫に時々混じるシブい本の一冊だ。一つ一つの文章が短く、派手な所が全くない内容。大人の読み物といった感じである。無理に注目させようといった感じの全くない滋味ある文章は、書物の本来の面目ここにありといった佇まい。讀賣新聞社グループは日本テレビや巨人軍を始め大嫌いだが、中公文庫だけはいつも憎めない。素敵なシブい本をいつもそっと復刊する。岩波が気付かない部分を拾ってくれる。かつての中央公論社はどっこいまだ生きているのだ。2014/11/26

shinano

18
なかなかに良い一冊でした。明治大正(明治のほうが多いか)文学者の名がいろいろと出てくる。本書の主は漱石先生のこと、漱石先生のまわりのひともあり。漱石先生のつぎに多く名を見るのが芥川。子規、寅彦、鴎外とつづく。漱石先生や門下生について初めて聞いた話はあまりなかったが、研究書とは違って文章が柔らかくて著者の味が見える。紅葉門下の文学者名も多数散見でき、明治東京のまちと文学者の接点が垣間見え楽しくもなる。著者の読書量が多いことに感服もする。著者の俳句が解説に載せてあり、目線の心情化が気に入ったのです。2016/12/26

猫丸

10
漱石関連エピソード落穂拾いの趣。先生の葬儀のときに庭で演説していた奇人は芥川の記録では宮崎虎之助であるという(百閒の文では正体不明とある)。この宮崎なる御仁、自らをメシヤと称して憚らぬ変わり者であったらしい。迷惑な男だ。p.61に漱石の五女ひな子急死のときの天候が“晴れ”であったとの衝撃の報告がある。急ぎ荒正人「漱石研究年表」1911年11月29日の項を調べると「ひな子、食事中に急死」のその日は“快晴”の記述がバッチリ載っている。「彼岸過迄」の雨の記述は文学的装飾であったか。うーむ、漱石老獪なり。2021/04/05

慶多楼

1
朝日新聞で噂の新連載が始まるらしいので、再読。味わい深きトリビア本。2014/04/18

eckhart88

0
滋味、掬すべき2025/04/16

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