出版社内容情報
曹操と袁紹に絞られた天下取り。曹操のもとに亡命していた劉備は、曹操の言に従い、敵陣攪乱のため袁紹軍に走る。そして劉備は三顧の礼をもって軍師に孔明を迎える。
内容説明
天下を制するのは、すでに曹操と袁紹に絞られた。曹操のもとに亡命していた劉備は、曹操との密約に従い、袁紹陣営に走る。官渡の戦いで袁紹軍に勝利した曹操。一方、荊州に拠った劉備は、権謀術数の士を求め、「三顧の礼」をもって、軍師に諸葛孔明を迎える。
著者等紹介
陳舜臣[チンシュンシン]
1924(大正13)年神戸に生まれる。大阪外語大学印度語部卒業。同校西南亜細亜語研究所助手を勤めるが終戦によって辞職し、家業の貿易に従事。1961年『枯草の根』により江戸川乱歩賞を受賞し作家生活に入る。69年『青玉獅子香炉』により直木賞、70年『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』により日本推理作家協会賞などなど。日本芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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taku
20
独創性が高く奇をてらっているようで実は合理的な解釈。曹操と劉備の密約なんて、劉備の行動と結果に説得力が生まれる。それで戦も一騎討ちも八百長になっちゃうけどね。まあ知略、謀略を使えなければ天下はムリ。袁紹にも智謀の臣、田豊と沮授がいたのにな。策が倒れ権が後を継ぎ気勢をあげる孫呉。孔明が劉備の参謀に。三国時代の役者が揃ってきた。でも曹操が華北を手中にした時点で勢力の差は歴然だ。曹丕の性格的いやらしさがほんといやらしい。さあ赤壁!2018/02/18
mitsu44
1
曹操ってすごい人だなと思う。人の能力を見極めて適材適所で登用していく。2010/01/29
半べえ (やればできる子)
0
★★★
Stella
0
暗躍に八百長。「あのエピソードがこんな解釈に」がいくつもあるが、作中では納得いくものになってる。2015/08/01
んあー
0
ハイライトとして、曹操、袁紹を官渡に破り中原に覇を唱える、小覇王(孫策)没するも、権(孫権)之を良く統る。劉備、伏龍(諸葛亮)を得たり、の3つが挙げられると思います。いよいよ揃うべき人達が揃ったなという感じで以降がますます楽しみであります。かねてから著者である陳舜臣氏は講談の蜀漢善玉、曹魏悪玉論を、その独特の視点と根拠を持って訂正しているため曹劉地下同盟といった見方は前述した善玉悪玉論を否定するものではありますが、一方で現実的でしたたかな劉備の側面を上手く表しているなと思いました。2013/04/07