内容説明
働くことと生きることが同義語の人たち―職人として働き続け五十一年。等身大の目線でものづくりの現場を見続けた“粋な旋盤工”小関智弘の現役職人時代最後のルポ。百分の一ミリの誤差も見逃さない、他人のできない仕事に挑み、厳しい状況を生き抜く町工場の知恵と哲学の凄味とは。
目次
町工場巡礼の旅(中国の町工場で;発想豊かなものづくり ほか)
大田区界隈・町工場・旋盤工(町工場―絆が支える“一品料理”;旋盤工 ほか)
日本人の技(職人の工夫と誇り;人びとの心を沸かすからくり人形 ほか)
旋盤工・作家の周辺(ペンだこのない書き手;なぜか“美”の字 ほか)
著者等紹介
小関智弘[コセキトモヒロ]
1933年、東京都生まれ。都立大学付属工業高校卒業後、大田区内の複数の町工場で旋盤工を続けながら作家として活動。75年に『粋な旋盤工』を出版後、工場街に生きる人間模様を描き、81年には『大森界隈職人往来』で日本ノンフィクション賞を受賞するなど、ものづくり職人の語り部でもある。03年、科学技術普及啓発の功績で文部科学大臣賞を、04年、『職人学』で日経BPビズテック図書賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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YOS1968
1
旋盤職人であり作家の著者が全国の町工場を巡り、日本の産業を支える町工場の深い技術とミクロン単位の精度と匠の工夫を紹介する。モノをつくる人々を軽んじる風潮は間違っていることを再認識する。形あるものを生み出す姿は美しい。2011/08/06
なおー
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機構設計してる人にお勧めですね。ちなみに私は機構設計者ではありません。
ochi
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http://ameblo.jp/ochi-work/entry-10209398519.html2009/02/14
nitti
0
すごくよかった。仕事柄町工場の方と接し、若造のくせに偉そうなことをお伝えせねばならないことが多い。書類仕事の分野では私の方が得意だからだ。 職人さんたちへのリスペクトを再確認した。伝統技術と違って、日の目をみにくいが確かな技術がそこにあるんだよね。そして、技を磨いてきた新しい技術にはついていかないといけないのだともわかる。いい本でした。2021/07/31
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