出版社内容情報
日本人にとっても複雑になった日本語。時代や社会、人間関係によって変化する、話し・書き・聞き・読む言語生活を通してことばと暮しを考える好エッセイ。
内容説明
今や日本人にとっても複雑になってしまった日本語。時代や社会、人間関係によって変化する、話し・書き・聞き・読むなどの言語生活を通し、ことばの教養について、いろいろな事象や、著名人の書簡などを交えて、考えさせてくれる好エッセイ。『ことばのある暮し』『男の神話学』から再編集。
目次
1 心を伝える(聞き違い;早口 ほか)
2 諸家の書簡(漱石から寅彦にあてて;子への手紙―福沢諭吉 ほか)
3 読書の愉しみ(読者の不勉強;愛読者カード ほか)
4 読書のヒント(初の国語辞書;イギリスの辞書と国語辞典 ほか)
5 ことばと文章(料理のように書く;ことばの当たり ほか)
著者等紹介
外山滋比古[トヤマシゲヒコ]
1923年、愛知県生まれ。東京文理科大学英文科を卒業、雑誌『英語青年』の編集にあたる。のち東京教育大学助教授、昭和女子大学教授を経て、お茶の水女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mai
55
「思考の整理学」が面白かったのでこちらも読んでみました。特に「読みいそぎ」がよかったです。確かに、積読本を解消するために早く読み終わろうとして、じっくり何度も繰り返して読む、ということは最近はしていなかったなぁと思いました。これを機に時間をかけて読書を楽しみたいと思います♪♪2014/02/21
ヘラジカ
36
外山氏の本を読むのはこれで3冊目。内容は以前読んだ2冊と同じで言葉に関するエッセイ集なのだが、やはりこの本も心の底から読んで良かったと思えるものだった。氏の文章は実に気持ちが良い。翻訳文や硬い文学作品の合間に読むととても心地良くて安心する、凝りがほぐれるような文章だ。勿論読んでいてもとても面白いのだが、それだけでなく学べることが沢山ある。自らの反省すべきところも沢山見つけられる。日本語と向き合う姿勢を改める必要も感じた。外山氏を見習って、言葉に対しては柔らかく且つ真摯に向き合いたいものである。2015/02/01
壱萬参仟縁
18
1982年初出。 助詞にアクセントを置くしゃべり方。 ジャパネット話法といってもいいが、 実に聞きにくい。 現代ではAKB48の人のラジオを聴いていると、 日本語がおかしいと思われる。 石川啄木は1通で9,300字という長い長い手紙 を書いたこともあるようだ(102頁)。 論文並みである。 Ⅲ、Ⅳ章は読書関係。 読者にふた色。 通過読者と執着読者(126頁)。 日本人は本を読むのが好きな国民だ(140頁)。 隔世の感がある。残念無念。 どんなに良い本でも相性が悪ければつきあいに ならない(184頁)。 2014/03/29
黒澤ペンギン
12
「料理のように書く」がよかった。自分で食べるための賄いみたいな文章しか書けないから、食べる相手を気遣うサービス精神こもった文章を書けるよう精進します…2023/02/05
りょう
12
最近の日本語の乱れについてのエッセイ。著者の意見が時代が違うからか全体的に、「最近の若者は…」と言われているような気がしたが、書いてあることは面白かった。特に読書に関しての話は興味深く、ことばに対しての態度を見直すきっかけになった。2023/02/04
-
- 和書
- 花のかたち 〈秋〉