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中公文庫
曹操残夢―魏の曹一族

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  • サイズ 文庫判/ページ数 397p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122050228
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

英雄曹操亡きあとも呉・蜀との抗争は続く。文帝となった曹丕と詩人として名高い曹植の兄弟、そしてその子孫たちがたどる運命は――。曹家の興起と滅亡を描く壮大な叙事詩、ここに完結。

内容説明

英雄曹操の死後も、呉、蜀との抗争は続く。魏の文帝となった曹丕と詩人として名高い曹植の兄弟の確執の真相は?その子孫たちはどのような運命をたどるか?東アジアを舞台に一族の興起と滅亡を壮大なスケールで描いた歴史ロマン。

著者等紹介

陳舜臣[チンシュンシン]
1924(大正13)年、神戸に生まれる。大阪外語大学印度語部卒業。同校西南亜細亜語研究所助手を勤めるが終戦によって辞職し、家業の貿易に従事。1961年、『枯草の根』により江戸川乱歩賞を受賞し作家生活に入る。69年、『青玉獅子香炉』により直木賞、70年、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』により日本推理作家協会賞、71年、『実録アヘン戦争』により毎日出版文化賞、76年、『敦煌の旅』により大佛次郎賞、89年、『茶事遍路』により読売文学賞(随筆・紀行賞)、92年、『諸葛孔明』により吉川英治文学賞、93年、朝日賞、さらに95年、「作家としての業績」により日本芸術院賞をそれぞれ受賞する。日本芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

158
歴史の悪役として 登場することが多い曹操を 中心とした作品である。曹操以降の一族がどうなっていくのか? 曹操の死後の曹丕、曹植の心のあり方が 興味深い。 曹一族の魏から、司馬一族の晋へ …背後に さらりと描かれる 劉備・諸葛孔明・孫権などの登場が 慎ましい… そんな作品だった。2019/11/20

糜竺(びじく)

47
直木賞作家の陳舜臣先生が描いた、三国志の曹操死後の魏の歴史の変遷を描いた小説です。相変わらず陳舜臣先生らしい冷静な筆致で、描写されていました。曹操、劉備、孔明など英雄達が亡くなった後の三国志の世界観は若干寂しい気がしましたが、それなりに楽しめました。司馬一族が魏の国内で力を増大させて魏を乗っ取り、禅譲させて晋国を作ったのは知ってましたが、もとの原因は魏が皇族の力をそぎすぎたという政策的失敗であったというのは知りませんでした。曹操の子孫達も彼らなりにその時代を生き抜こうとしているのが伝わってくる一冊でした。2015/04/05

ren5000

45
三国志は好きで関連本や漫画を読んだけど曹操亡き後の魏の短い王朝の話は上辺だけしか知らなかったので興味深く読みました。やっぱり三国志と違って地味なのは否めないけど人間関係のドロドロさはなかなかで自分がこの時代の主要人物だったら辛いだろうなと思って読みました。後半の晋への禅譲あたりから駆け足気味になったのでもうちょっと詳しく書いて欲しかった。2020/10/24

どぶねずみ

44
『三国志』といえば、諸葛孔明の死をもって小説を書き終える作品が多いが、実際にはその後30年ほど三国は続く。特に魏では文才のあったものが自ら記録を残していたことから、史実に基づいた読みやすい作品が多い。本書は曹操亡き後の曹家一族の話を中心としているが、曹操には25人もの息子がいながら皇族の存続は意外にも短かった。そして魏が滅びて晋となるまでの本当の『三国志』の終わりもわかるのがこの本の良いところだと思う。次は司馬懿仲達について読んでみよう。2020/10/03

maito/まいと

28
やっぱり孔明が死んだ後の三国志って、魅力が半減するよなあ、ということを再確認した1冊。そして後継者選びと円滑な引き継ぎはどの時代も大変だ。曹操の子供たちはいずれもどこかちぐはぐしていた印象があるが本書を読むとそれがはっきりしてくる。陳さんの著書は久しぶりだが、どこか引いて、どこか叙情的な書き方が、曹丕・曹植の生き様と重なり、切ない思いに本全体が満ちあふれてくるようだった。特に曹植の最期は悲しかったなあ。2018/01/11

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