内容説明
二・二六事件後間もない国会で「粛軍演説」を行い、大きな衝撃と感動を与えた著者は、また日中戦争の処理に関する質問演説を行い、そのため議員の圧倒的多数の投票により、衆議院議員を除名された。軍部全盛の時代に身を賭して憲政の炎を護ろうとした孤高の政治家がせつせつと記す。
目次
上京し、弁護士となる
アメリカに留学
衆議院議員に初当選
立憲同志会結党のころ
無念の内閣不信任案提出
議会で謝罪文を朗読
続けて二児を失う
利あらず落選
関東大震災
議席を回復〔ほか〕
著者等紹介
斎藤隆夫[サイトウタカオ]
1870年(明治3)、兵庫県に生まれる。東京専門学校(現在の早稲田大学)を卒業、弁護士となり、渡米してエール大学に学ぶ。1902年(明治35)以降、衆議院議員当選十三回。二・二六事件直後の臨時国会で粛軍演説を行い、また40年(昭和15)2月、日中戦争に関する質問演説を行って大陸政策を批判し、そのため圧倒的多数の投票により議員を除名された。戦後は第一次吉田内閣、片山内閣の国務大臣となる。49年(昭和24)10月死去、七十九歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しゅんどーん
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斎藤隆夫といえば、いわゆる粛軍園説や反軍演説などで有名な、日本史を学習した人にとってはお馴染みの政治家である。あの時代、命をかけて軍部に立ち向かった政治家の象徴的存在である氏の生涯をほぼすべて網羅した日記。2017/11/29
katashin86
0
雄弁を持って鳴らした議会政治家の、意外にあっさりとした、日記然とした回顧録。もともと出版するつもりもなかったからか、何かを訴えんがための雄弁・名調子はなく、地道で淡々と自らの政治活動を振り返っている。 だからこそ、あわせて収録された二つの演説がなんとも気高い。2018/03/07
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