内容説明
応仁・文明の乱後、南朝の後胤・千手姫が洛中で忠臣とともにひっそりと暮らしていた。だが姫は、弱い者が踏みつけにされ、幕府の役人や売僧が悪事の限りを尽くす世相に耐えきれず、彼らに天誅を下す決意をする。七福神のお面で顔を覆い、夜ごと京の悪を成敗する姫たちの活躍が始まった…。長編時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わさび
1
高貴な生まれの姫が悪事を働く輩に天誅を加えるという発想が面白いです。2010/11/26
hirame tarami
0
室町時代の時代小説。南朝の後胤、千手姫が主人公。悲劇のお姫様ではなく、強いお姫さまです。弱いものを見れば助けずにはいられない。七福神のお面をつけて悪い奴らに天誅を! 悪い奴らといったって、殺して財宝を盗んでええのか?の疑問はおいといて〜。痛快痛快。 2015/10/05
れん
0
舞台が室町時代というちょっと変り種の時代小説。著者の澤田ふじ子は京都を舞台にした時代小説を数多く書いてきたベテラン。細やかで丁寧な描写は読ませるとともに勉強にもなります。こちらは南朝後胤の姫が凛々と軽やかに活躍する一冊。男前の登場も多いので女性にもお勧めです。2012/02/07