内容説明
人生のほんとうのこと。珠玉の現代短歌アンソロジー。
目次
病のなかで
何かの気配
まるい形
震災の歌
虫を殺す
男の体
人間のものさし
影いろいろ
虚像の家族
絵画に思う〔ほか〕
著者等紹介
俵万智[タワラマチ]
大阪府に生まれる。1985年早稲田大学第一文学部卒業、89年まで神奈川県立橋本高校で国語教諭を勤める。86年作品「八月の朝」で第32回角川短歌賞受賞。87年第一歌集『サラダ記念日』を出版、同書で第32回現代歌人協会賞受賞。91年より国語審議会委員、95年第15期中央教育審議会委員に就任
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
281
収録されている歌は、石川啄木や北原白秋といったいわゆる大御所から、現代のアマチュアにいたるまで、様々な歌いぶりのもの。61の項目に分かれているが、それぞれの歌に俵万智さんの解説が付く。短歌を勉強している人(とりわけ自作する人)には有効なアドヴァイスに満ちているといえる。ただし、短歌を核としたエッセイではないので、読み物としての楽しみはやや薄いかも知れない。また、選歌、評論部分ともにややキレを欠くようにも思われる。今回の中で私のベストは「おねがいねって渡されているこの鍵をわたしは失くしてしまう気がする」。2016/01/28
双海(ふたみ)
6
なにゆゑに室(へや)は四角でならぬかときちがひのやうに室を見まはす(前川佐美雄)2013/11/02
つったん
1
『中央公論』連載の短歌選第二弾。 阪神・淡路大震災についての歌が収録されているのを 今読むと心が揺れます。 「自転車で僕を訪ねて来て欲しい 道の瓦礫も片付けたから」 なんて胸が詰まります。2011/07/18
ハル
0
「まざまざと眺めてみれば卵とは争うことを知らぬ形よ」小塩卓哉