中公文庫
森繁自伝 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 245p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122041844
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C1195

内容説明

終戦の新京、混乱窮乏の祖国…その流転の中で人間、森繁は誕生した。「人に嘘はついても、もう二度と自分の心には嘘はつくまい」と決意を胸に、役者への道を邁進し人生を切り拓いていく。―軽妙洒脱な滑稽の奥に悲哀を漂わせ、優しさの中に厳しさをたたえた筆致を世の中に知らしめた森繁久弥の素顔の自画像。

目次

終戦の日から(新京に祖国を失う;嵐の中の回想)
帰国の日から

著者等紹介

森繁久弥[モリシゲヒサヤ]
1913年大阪・枚方市生まれ。36年早稲田大学在学中より演劇活動に入り、中退後、東宝劇団を経て満州新京放送局(NHK)アナウンサーの職に就く。戦後は新宿「ムーラン・ルージュ」の舞台を皮切りに放送、映画、演劇の各方面で活躍。舞台『屋根の上のヴァイオリン弾き』などで芸術選奨文部大臣賞を受賞したほか、数多くの演劇賞を受賞する。紺綬褒章(64年)、紫綬褒章(75年)、勲二等瑞宝章(87年)、文化勲章(91年)を受章。また84年には文化功労者に顕彰され、97年に東京名誉都民となる。著者第一作『森繁自伝』は刊行されるやいなやたちまち評判となり、日本文芸家協会の推薦を受けて会員となった
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よし

5
満州での終戦の時の悲惨さ。ロシア兵らの残忍な仕打ち、凄い生きざまだった。日本に引き揚げてからも絶望的な日々か続く。「抽刀着水水更流 挙杯鎖愁更愁」痛々しい。「 人に嘘をついても、もう二度と自分に嘘はつくまい。」夫婦善哉の試写会で母に語りかけた言葉は限りなく優しい。この自伝を読んで、森繁の凄さの秘密を見た思いだった。2020/11/25

がんぞ

1
前半は満州からの引き揚げ話。藤原ていに重なって更に女子提供と船中私刑の話もある。後半の中心は伝説のムーラン・ルージュ(ストリップ小屋)。偽悪的なほど金銭・セックスにルーズだが戦前に好戦的報道をしていたのを反省して放送局には戻らないというのと、ギャング映画(暴力礼賛)には出演しないというところに矜持を感じる。慣れない闇屋で紀州の大網本に商談に行って一泊し「この喜びを覆すのは神だけ」と思って寝たら大地震による津浪で命は助かったが商品は壊滅、鰹節3本とか興味深い(波乱万丈の中に偉人は九死に一生を得て生き延びる)2011/05/30

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