内容説明
映画化本数二十六本。テレビ、演劇も含めれば数え切れないほど演じられている、座頭市。しかし、その大元は二十枚弱の掌編だった―子母沢寛のエキスが結晶した逸品と、大きく育ったその果実を味わい尽くす一冊。
著者等紹介
縄田一男[ナワタカズオ]
1958年、東京都生れ。文芸評論家。専修大学大学院文学研究科博士課程修了。1991年に『時代小説の読みどころ』で中村星湖文学賞。1995年に『捕物帳の系譜』で大衆文学研究賞。大衆文学研究会、日本近代文学会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蘇芳
0
市、百面相。2004/02/05
オサム
0
座頭市のオリジナルが、子母澤寛の実在の人物をモデルにした短編小説だとは、まったく知らなかった。木枯らし紋次郎と並ぶ、昭和のアウトロー股旅ヒーローであり、じっくり堪能した。昨今の風潮は、時代を遡って現代のモラル感を適用し始めるんじゃないかと思えるほどで、もうこういう、清廉潔白でなく、必要とあらば平気で人を斬り殺すダークヒーローが生まれることは難しいのかも知れない。時代小説自体は隆盛なんだがなあ…2021/10/18
towerofthesun
0
「道の駅あいろーど厚田」で厚田出身の子母澤寛のことを知り、読んでみた。膨大な映像作品を生んだ「座頭市物語」の原典は、文庫本にしてたった9ページの短編小説だったのか。2018/12/31
-
- 和書
- 月下上海 文春文庫