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中公文庫
女帝エカテリーナ〈上〉 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 339p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122040441
  • NDC分類 953
  • Cコード C1123

内容説明

ドイツの小領主の家に生まれたエカテリーナは、ロシアの皇帝に嫁す。うちつづく試練と果てしない闘争。十八世紀ロシアの広大な世界を舞台に、権力と愛欲と啓蒙に生きた彼女の華麗で波瀾万丈の生涯がここに始まった。

目次

フィクヘン
旅路
目的に向かって
婚約式
結婚
処女妻
愛と母性
はじめての政治的駆引
大芝居
愛と暗闇と裏切り
ピョートル三世
クーデター
権力の座について
香と血
法律マニア

著者等紹介

トロワイヤ,アンリ[トロワイヤ,アンリ][Troyat,Henri]
1911‐。フランスの作家。モスクワ生まれのロシア人で、幼時、革命を避けてパリに移住。処女作『ほの明り』でポピュリスト賞、1938年にはサルトルの『嘔吐』と争い、『蜘蛛』でゴンクール賞を獲得
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

24
見てきたように書く司馬遼太郎のような文体が鼻につくけれど、女主人公の魅力に惹かれて上巻読了。この広大なロシアを治めるには独裁しかないという洞察は真理かもしれず、スターリンもプーチンも彼女の(あるいはピョートルの)末裔なのだろう。権力の掌握と維持のためには手段を選ばないところも似ている。フランスの啓蒙思想への傾倒と、粗野で無骨なロシアへの愛の共存を可能にしたのは、ドイツ出身という異邦人性のゆえであろうか。夫の皇帝を出し抜いてのクーデターの手に汗握る緊迫の場面でも終始冷静沈着を貫くところが印象的。2022/03/14

viola

8
すごい。皆さん池田理代子氏の同名漫画(このアンリ・トロワイヤの伝記を漫画化)から入ってますねー。トロワイヤはサルトルの『嘔吐』と争ってゴンクール賞を受賞したほどの作家。さすがに上手い、のですけれど、下巻まで通して読んでみて池田氏の漫画の方がよく描けていると感じられました。ドイツの小娘から女帝へと勝ち上がっていくエカテリーナの様子はよく描けていますけどね。いやー。それにしても夫のピョートルがダメ男すぎるっっ!!エカテリーナは、1杯に100グラムもコーヒー豆を使ったコーヒーを愛飲してたのだとかΣ(゚д゚;)2012/08/12

nagisa28

3
ドイツからロシアに嫁いできた当時、女帝になるまで、なってから数年までの出来事について。 すごく頭よくて機転がきく人みたいですね。 女性らしい面と男性的な面を両方持っていて読んでいて興味深かった。 続き読みます。2013/11/13

駒子

2
もっと堅苦しい伝記を想像していましたが、どちらかというと伝記っぽい歴史小説でした。内容はさすがアンリ・トロワイヤといった感じでぐいぐい引き込まれます。池田理代子が漫画書いてるんですねー、今度読もう。2012/09/08

しろうさぎ

1
野心的な女性は、現実では敬して遠ざかることにしているが(側にいるとロクな目にあわないから)、歴史上の人物として知るのは痛快で面白い。中でもこの人くらいスケールが大きいと、多少非難されていてもエールを送ってしまう。結婚は多くの皇女と同じく、政略による受身の運命だったが、その後食うか食われるかの状況をくぐり抜けたサバイバル精神が天晴れだ。意外だったのは、ヴォルテールを始めとする啓蒙思想家達が、あちこちの君主の太鼓持ちみたいな描かれ方だったこと。上巻はクーデターまで劇的で一気読みだった。2019/01/07

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