感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
54
2011.02.08 (武田泰淳) M45、東京本郷潮泉寺住職大島泰信の次男に生まれる。東大支那学科中退。S16、『司馬遷』。戦後文学の代表的旗手。S51.010、死亡。(カバー裏書)(=田中芳樹) 日本人によって書かれた中国武侠小説の先駆。中国三大古典のパスティーシュ的リライト作品。私(田中)、小学校3年、切り抜き、わくわく。箱にしまう、どこへいったのだろう。 (カバー・イラスト=鶴田譲二)、2011/02/11
はま
17
十三妹と言えば、漫画「拳児」の香港編で出てきた閻勇花嬢。まー本編には全然関係ないんですけども。およそ300年前の中国、男の首をバンバン切る女武侠・十三妹、頼りないけど心優しい美少年でその旦那・安公子(金持ち)、十三妹に敵対するポジションの白玉堂。面白そうなキャラたちなんだけど、なんだかよく分らんです。それでも面白くないこともない。科挙のとこなんかは割りと好き。続きないそうなんで残念です。2016/09/20
かんやん
15
清代の小説『児女英雄伝』(まんまのタイトル。戦う美少女の元祖といったところか)その他のかなり自由な翻案モノ。女忍者(?)十三妹(シイサンメイ)が金持ちのボン安公子の第二夫人となり、一家を救うため暗躍する一方、旦那は旦那で科挙の合格を目指す!肩のこらない新聞小説で、著者も時に講談調を取り入れたり楽しんで書いている。もちろん、萌え要素も、山田風太郎みたいなお色気もないわけではない。しかし、活劇やメデタシメデダシの大団円も含めたそういう読者サービスよりも、人の世の有為転変を眺める作者の眼差しが印象に残る。2017/11/29
あぶらや
7
今から50年程前に朝日新聞に連載されていた小説。名前でわかる通り話の舞台は中国である。 我家は朝日を取っていたが当時小学生だった私はこの連載の記憶はない。 冒険活劇と呼ぶべきか、圧倒的に体術の優れた忍者であるヒロインがひ弱な夫を助けて闇の世界に舞うと言った話。 作者は日本人。原形は中国に有るようだが、想像カ豊かに話を変えてあるそうです。 楽しく読みました。2016/03/07
三柴ゆよし
4
元ネタは中国清代の武狭小説。興味のない人にとっては別にどうでもよろしい。どうもイマイチ物語の流れに身を任せることが出来なかったのは、いわゆるアクション物とは思えぬほどにおっとり構えた武田泰淳の文章の所為でもあろうが、解説担当の田中芳樹が随所に必要のない註をつけまくってることにも原因の一端があるように思う。あと挿絵も無駄。現代の読者が無理をしてまで読む必要はない作品。2010/06/08