内容説明
漱石の孫である著者が、アメリカの大学で30年間、近代日本文学を日本語で教えた体験から語る日米比較文化論。日常用語の対比や『坊っちゃん』『虞美人草』などの作品の翻訳を例に挙げ、文化の相異に起因する言語の違いを、長年、英語と日本語の狭間で自問自答してきた著者がユニークに語り下ろす。
目次
第1章 文化のちがいからくる日常用語の差異(所有の意識のちがい;美を心で感じる日本語VS具体性を好む英語;擬声・擬態を動詞で表現する英語 ほか)
第2章 英語、日本語の特有の表現(日本語の独特な表現;英語の独特な表現;俗語にみるユニークな英語 ほか)
第3章 日本人に難しい英語、アメリカ人に難しい日本語(文法編;単語編)
著者等紹介
松岡陽子マックレイン[マツオカヨウコマックレイン]
東京生まれ。父、作家松岡譲、母、夏目漱石の長女筆子。津田塾大学卒業後、昭和27年(1952)年、ガリオア(現在フルブライト)資金で米国オレゴン大学に留学。昭和39(1964)年から平成6(1994)年までオレゴン大学アジア言語文学部で日本語、近代文学の教鞭をとる。現在名誉教授。著書に『Handbook of Modern Japanese Grammer』『漱石の孫のアメリカ』『アメリカの常識、日本の常識』『孫娘から見た漱石』『退職後の人生を愉しむアメリカ人の知恵』等
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