出版社内容情報
川柳への深い造詣と敬愛で、その豊醇・肥沃な文学的魅力を描き尽す伝記巨篇。中巻は、革新川柳の台頭、水府の広告マンとしての活躍、「番傘」作家銘々伝。
内容説明
大阪の川柳結社「番傘」を率いた岸本水府と、川柳に生涯を賭けた盟友たち…。川柳への深い造詣と敬愛で、その豊醇、肥沃な文学的魅力を描き尽す伝記巨篇。中巻は、革新川柳の抬頭から、水府の広告マンとしての活躍、関東大震災、「番傘」を彩った作家たち銘々伝。泉鏡花文学賞・読売文学賞受賞。
目次
第5章 ことさらに雪は女の髪へくる(つづき)―新興川柳の抬頭(ほうれんそなどで母子の飯がすみ―「福助足袋」での活躍;汚れてはゐるが自分の枕なり―川柳革新の火の手あがる;電話消毒に苦労な帯を見せ―関東大震災)
第6章 電柱は都へつづくなつかしさ―「番傘」作家銘々伝(晩飯に一家大中小と居る―夢路・男泣き;酒買いに行かされたのも佳き日なり―塊人の恋;旗立てることが日本に多くなり―反戦川柳作家・鶴彬;一握り握つた雪に音がする―グリコの広告マンとして)