内容説明
1995年夏、英国全土に反日の嵐が吹き荒れた…。英国のメディアは戦勝五十周年記念を前にして、日本の戦争責任を追及するキャンペーンを大々的に繰り広げた。八月十五日、村山首相は「謝罪」を行うが、更なる反日感情の高まりを招いただけだった。本書は真の日英相互理解への道を探る真摯な提言である。
感想・レビュー
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Miyoshi Hirotaka
31
先の大戦でわが国は敗北したが、アジアにおける西欧支配の終焉を早めた。西欧各国は多大な犠牲を払って勝利したが、植民地は独立し、共産化した国を除くとアメリカの影響下に入った。独立阻止を戦った部隊は冷遇され、行先のない不満は反日活動に向けられた。歴史問題は先進国イギリスでも国内問題としての性格がある。日本が犯した明確な戦争犯罪を否定する態度を取ってはならないが、誤解、捏造、フィクションには敢然とした反論を躊躇すべきではないし、補償問題については、諸条約で「すべて解決済み」であることを明確にしなければならない。2015/03/23