内容説明
利益最優先の乱開発、産業廃棄物の不法投棄など、とどまることのない自然破壊に対し敢然と立ち向かう著者が、黒姫・アファンの森から送る熱きメッセージ。今日、論議を呼んでいる様々なテーマを取り上げ、人間と自然のより良き関係を提唱するナチュラリスト・ニコルの骨太エッセイ。
目次
Spring―春(北極光;バンクーバーの木々;勇魚 ほか)
Summer―夏(虫刺されにご用心;野尻湖の命運;DNAの銀行 ほか)
Autumn―秋(岩手県民の誇り;急流下り;諌早湾の埋め立て ほか)
Winter―冬(開発という名の自殺行為;ワンワン狂騒曲;カワウソ一家 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
89
1993年春から1年間のエッセイ。四半世紀前の執筆なのに色褪せていません。独特の語り口、直球で伝えるニコルさん。魅力的です。数えきれない種類の植物と動物が共生しているのが森です…当時から一貫しています。生前最後のコラムでは、こんな一節で結んでいます。「すべての生命は唯一無二の存在だが、お互いは結びついている。私たちはそうした自然に対し、尊敬と謙虚さを学ばなければならない。」 新型コロナウイルスともいずれ共存していかなければならない…と。享年79歳。今も黒姫には「アファンの森」が生き続けている。永遠に…。2020/07/26
ヒサカ
2
「私はいま、ウイスキーを飲みたる者、自然への配慮をワスレてはならぬと肝に銘じているところだ。」は明言ですね。2015/04/01