内容説明
『東京物語』『二十四の瞳』―数々の日本映画の名作を生み出した松竹大船撮影所前に、映画人や俳優たちが集う名物食堂があった。戦中戦後、映画全盛期、そして映画産業が黄昏をむかえるまで、現場の息吹を感じながら、撮影現場に暖かな食事をはこんだ女主人「若菜さん」が愛をこめて描く人間模様。
目次
大船撮影所と松尾食堂開店(開店の騒ぎ、電話でのとまどい;小津組の深夜食とお雑炊 ほか)
戦争と大船映画(忘れられない『白鷺』と狩谷太郎;ラブコール!恋の始まり ほか)
戦後の大船撮影所(松尾食堂再開と新人監督の競作;戦後の食糧事情 ほか)
映画全盛期のころ(「羽左」さんと美空ひばりさん;岡田英次さんと河村黎吉さん ほか)
黄昏の映画とともに(ああ、大船映画もシャンピまで;森園忠監督と檀の結婚 ほか)