中公文庫<br> 伊勢物語 謎多き古典を読む

  • ポイントキャンペーン

中公文庫
伊勢物語 謎多き古典を読む

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122036482
  • NDC分類 913.32
  • Cコード C1195

内容説明

『伊勢物語』は在原業平の恋愛遍歴を描いた、作者不詳の歌物語である。複数と思われる作者たちは、なぜ業平を主人公に選び、どんな世界を彼に託して描こうとしたのか。物語の裏にみえかくれする、慚愧にみちた宮廷の恋物語をすかしてみて、作品成立にまつわる謎を読み解く。

目次

『伊勢物語』の、うさんくささ
軽み、そして鄙びと貧
アウトローの自覚
業平に至る血の系譜
二条ノ后と惟喬親王
物語を生んだ心理的母体

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

withyuko

8
読破するのに時間がかかってしまった。古文が苦手な私にはやはり難しかったです。きちんと現代語訳もつけてくださって詳しい解説なんですけど、「伊勢物語」っていろんな人が補注とかつけていて、あと業平さんの歌じゃなくてほかの人の作った和歌も「古今和歌集」から取ってきたりして、複雑な成り立ち、なのだな~という印象でした。業平さん自身が書いたものかどうかは別としても、「むかしおとこ」のモデルが業平さんであることは間違いがないようですね。源氏物語との比較とかも面白かったです。「アウトローの軽みの文学」がキーワード?2020/04/19

しんすけ

5
先日『似世物語』を読んだこともあって本家(本歌)の『伊勢物語』も多少は手垢に染まってしまった。実は、ぼくの鞄の中には常に何らかの形で『徒然草』と『伊勢物語』が入っていて、いつでも手に取れる状態になっているのだ。本書の面白さは何といっても在原業平が生きた時代を『日本紀略』をもとに、杉本苑子が自身の解釈を施しているとこであろう。ぼく自身は『日本紀略』には、平均的日本人がもつ「六国史の欠如部分を補った本」という知識以上のものはない。表向きには語られない日本史の実相を、本書に観ることが可能なのである。2018/01/16

take

0
史実と作者の意見の見分けがつきにくい箇所が若干あったが、作者なりの伊勢解釈として見れば十分楽しめた。在原業平と高子の関係の深さに驚嘆した。2016/07/31

隠居

0
伊勢物語関係の本のなかでは出色。推理小説として楽しめた。業平がなぜ高子と関係したかについて。2014/02/05

圓(まどか)🐦

0
自分の小説の中の設定にすぎない(しかも人の没年とか明らかに史実と食い違っているのにその但し書きもない)ことをさも史実であるかのように書かれていているし、清和天皇の箇所とかそれはただの妄想でしょみたいな箇所も多い(彼には高子とは別に最愛の人がいたのに一切触れないし、高子の入内時期も史実と違う)から正直卒論書く時何の参考にもならなかったです。伊勢物語どうこうというより自分の小説の自慢話みたいな読後感。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/954710
  • ご注意事項