内容説明
空き地で花火をして大声で笑い、終電のプラットホームに声を響かせて走り、夜の闇に声を溶かすように尽きない話をし、言えなかったことや悲しいことを手紙に書き―。時間を気にせず靴を履き、いつでも自由な夜の中に飛び出していけるよう…恋人のもとへ、タクシーをぶっ飛ばそう!初エッセイ集復刊。
目次
夜の向こうのパラダイス(タクシーをぶっ飛ばす日まで;贈り物;おとなりさんの時間について ほか)
小さきものに幸せは宿る(「無駄じゃないよ」;私はこういう具合に人を好きになります;十五夜の夜 ほか)
不完全な楽園(日常生活におけるデエトの重要性について;I’ve been loving you too long;ちゃいろあたまの逆襲 ほか)
「マイニチ」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
45
20年以上前のエッセイで若いという感じ、年を重ねるごとに文体も変化するんだ、というのが実感、この当時の作品が現在の角田作品の礎を築いたのだと思う。2013/12/09
manamuse
27
時期を改めて再読したいとは思いますが…。2020/09/03
onasu
21
角田さんのエッセイ、年初には最新の「月夜の散歩」を読んで、この度は四半世紀ほど前の初エッセイ集。偶々、古本屋のワゴンで見つけた、てだけですが。 本編のエッセイが書かれたのは90年代。それを10年後にまとめた際の書き下ろしが加えられていて、当然の如く「あの頃は!」、とあるけど、それをまた20年後に読んでいる。 携帯やメールなんてツールがなかった頃の若人たち、そんな中にも、今の角ちゃんに通じるものがあったんだねえ。 どっかでは、すれ違っていてもおかしくないのだけど、著者近影に見覚えはなかったな。(笑)2018/01/13
Eee
21
読めば読むほどおもしろく、笑い転げそうになりながら読んでいました。 20代の角田さん、こういう人だったのかと思いながら楽しく読みました。自分自身と似ているところ、違うところを感じながら20代の女性としておもしろおかしく読みました!2017/07/12
ホークス
18
角田光代さんの二十代のエッセイ集。この年代だけの痛々しさや気楽さがみなぎっている。人によって現れ方は違うだろうけど、この場所を通らない訳にはいかないのだろう。三十代になって書き足された最後の一文には、若かった自分を慈しみながら、新たに到達した境地を素直に受け止める姿勢が感じられる。年をとることは、確かに悲しいことではあるが、解放や赦しへの道でもあると理解した。2016/01/23
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