中公文庫<br> 富国有徳論

中公文庫
富国有徳論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 246p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122035713
  • NDC分類 304
  • Cコード C1179

内容説明

豊かな物の集積と廉直の心を重んずる美しい庭園国家―それをめざすのが日本の未来戦略だとし、著者は、アメリカから精神的に自立した、そして江戸時代の「徳」に学んだ新しい国家像を本書で示す。海洋国家日本が、美しい国土の再現をおこなう新たなルネサンスの可能性を大胆に提案した現代の名著。

目次

第1部 富国有徳(富国有徳のすすめ;富国有徳の国づくり)
第2部 富国の士民(平成の“コメ騒動”と勤勉の徳;西洋の資本主義と東洋の資本主義;富の再定義―マルクスからラスキンへ;市民から士民へ)
第3部 今西錦司と宮沢賢治(心の書―今西錦司『生物の世界』;今西錦司翁との一期一会;今西自然学の可能性;今西錦司と宮沢賢治;宮沢賢治―「地球時代」の先覚者)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

7
何度目かの再読です。川勝先生の名著だと感じています。最近は政治家(静岡県知事)になられてあまり理論的な本を書かれなくなっていますがこの本は何度も読み直す価値があります。特に対談の部分では読んでいて楽しくなります。毛利敏彦(日本近代史)、速水融(日本経済史)、角山榮(西洋経済史)、岩井克人(理論経済学)との対談は知の競演と言うべきでしょうか。2014/04/12

出世八五郎

2
住み易く居心地のよい新しい日本国家像構築論。これ初版辺りから始まった感がある。

マックN

2
途中難しくて読むのをやめようかと思ったけど、読み終えて思ったのは、日本のこれからについてのしっくりくるヒントが得られたことが読んだ収穫だということ。「国家の品格」「無力」に続き、日本の本質について考えることができた。2013/11/02

里のフクロウ

1
高度成長期がバブル崩壊という形で終焉し、社会保障費が国家予算を圧迫し財政破綻を眼前にする今、成熟社会の国のあり方を考える上で参考にしたくて手にした。著者は経済史が専門である。冒頭に表している新時代への国づくりの提言は明快である。提言の論拠を三部に渡って展開しているが、これが幅広く奥行きが深く、ダイナミックな思想書となっているが、「富国有徳の国づくり」の考えに関連づけるのに苦労した。島国日本を陸と海からの視点で3つに時代区分し、戦後を「内地優先」の時代と位置づけたのはユニークであり、核心となっている。2014/08/24

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