内容説明
歴史小説の使命とは魅力的な虚像をつくること―史実の表と裏に通ずる著者が語る、英傑たちの活劇と哀歓。無実の罪で獄死した国民的英雄、岳飛。文武兼備の妻と共に幾多の戦場を駈けた韓世忠。―花ひらく長安の都・唐代から落日の紫禁城・清朝まで、武将達の列伝と共に中国史を、そして同時代のアジア、世界を斬る。
目次
花ひらく長安―唐時代(後)
紛々たる乱世―五代十国時代
続出するヒーロー―宋時代
アジアの嵐―元時代
報われぬ忠誠―明時代
落日の紫禁城―清時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
20
唐(後)~清、59人から99人までが収録されています。 「中国史上最高最大のナショナルヒーロー」と書かれている宋時代の岳飛。この存在も田中芳樹で知ったよな~『岳飛伝』楽しみにしていて読んだはずなのですが、記憶が…そして、明時代には鄭和も登場します。中国で、海路でもっとも西に行ったのが鄭和と書いています。1400年ごろまでにアフリカまで到達しているという造船技術も ですが、鄭和の統率力も相当です(続く 2019/09/08
ようはん
14
唐から清代末期まで。岳飛や鄭和といった有名所もいるが、陽明学の祖である王陽明こと王守仁が軍事面でも多大な功績を挙げていたり、清末にベトナムでフランス軍を破った最後の中国武将・劉永福を知る等、下巻も充実した内容だった。2020/02/24
Akihiro Nishio
14
唐代後半から清代末まで。南宋時代に英雄たちが続出し、テンションがあがる。岳飛、韓世中あたりが個人的には一番好き。また、彼らを扱った小説が沢山紹介されていたので、次に繋がる良い読書となった。2016/04/30
ジュンジュン
5
下巻は唐の玄宗から。岳飛こそ中国史上最高の英雄と紹介しているとおり、宋に割くページ数は最大。コンセプトとして知られていない時代を紹介する事なので、宋以降はより筆に力が入っている感じ。2017/10/15
史
4
唐の後期から近代まで。小言が多くなっているのはやはり日本が関わってくるからだろうか。2020年代になるまでにこれほどまで中国歴史小説が増えるとはまさかなのであろう。解説の通りモチーフの宝庫であることには違いない。2023/02/19
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