出版社内容情報
さまざまな女性との恋愛を通して、類い稀なる美しさと才能を発揮してゆく光源氏の青春時代――。正確な考証を礎に大胆な解釈を試みる平成版源氏絵巻。
内容説明
空蝉、六条御息所、夕顔、藤壺、末摘花、朧月夜、若紫―。さまざまな女性との恋愛を通して、たぐいまれなる美貌と才能を発揮してゆく光源氏の青春時代。吹抜屋台、逆遠近などの伝統描法を大胆に取り入れて描いた平成版源氏物語絵巻。平成九年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てつのすけ
33
ひとこと「難しい!」 和歌も意味がわからない。おそらく、何回か読まないと理解できないような気がする。2020/01/13
活字の旅遊人
30
復習意欲から読んでみた。光源氏的生き方は、この先も肯定的に読み継がれるのか心配になる。大和和紀『あさきゆめみし』を読んだときのワクワクは最早ないが、平安の内裏におけるビバヒルどころではないフクザツな関係は、伝わるね。各章の最初にあらすじと人物関係図(絵入り)があるのは、よい配慮だ。上巻は、「明石」まで。2021/04/13
aisu
18
源氏物語といえば古典の傑作とか言われているけど、高校あたりで初めて触れた時は、男の身勝手にイライラした。その後「あさきゆめみし」を読んで、こういう表現ならアリかなと思えた。情緒的に共感できる部分もあった。さて、このシリーズでは…まあ、やはり、よくもまあ次々と…である。絵巻などを参考にされているのか、建物の外観や室内、行事ごとは丁寧に書き込まれていて、こんな感じで生活していたのかなあと思われる。人物は…見分けがつかない!せめて着物の柄とかでわかりやすくして欲しかった。上巻は須磨に行って帰ってくるまで。2023/02/21
更紗蝦
17
徹底的に絵巻物の画風を貫いているため、登場人物は全員しもぶくれで目が細く、建物の中の描写は常に“斜め上の視点”から眺めた「吹抜屋台」の技法です。ある意味、平安時代っぽさにこだわった硬派な源氏物語と言えるのですが、やはり漫画として読むにはとっつきにくく、慣れるまで時間がかかります。ストーリーは忠実なので、この漫画独自の大きなアレンジはないのですが、源氏と若紫の初枕は直接的な描写は避けているのに対し、なぜか源氏と小君が同じ布団に入っているシーン(しかも腕枕してます)はばっちり描写しているのには驚きました。2015/03/04
剛腕伝説
15
よくよく考えると光源氏というのは、性格破綻者であり色情狂。義母と肉体関係を結んだり、年端もいかない少女を誘拐したり、亭主の目を盗んで他人の妻を寝取ったりと、やりたい放題。1巻でギブアップ2023/05/07