内容説明
後楽園を中心に、徳川頼房、水戸黄門にまつわるかずかずのエピソード、茗荷谷、白山、音羽にのこる史跡・史話、切支丹屋敷をめぐって幕府の異教徒弾圧の歴史を展開するなど、小石川にのこる江戸生活を描き出す。
目次
小石川の流れ
水戸屋敷の火事
彰考館の由来
硬臣板垣宗胆
光圀卿の色模様
光圀卿の質素
柿をすする坊主
座頭を遠ざけよ
黄金を混ぜた鐘
大力と茶目〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
7
小石川。生類憐みの令と犬の国勢調査。先哲の墓えいである儒者捨場。15万人のキリシタンと幕府の弾圧。灯籠は風情があるなと思った。2015/12/31
にゃん吉
0
後楽園の関係で水戸光圀、切支丹屋敷から弾圧の歴史が厚く記されています。小石川界隈と地理的関係がない話が多いのですが、面白い。界隈の景観の記述に隔世の感。著者ご子息のあとがきがあり、著者没後の昭和40年代に、有志が集い、志ん生が高座に上がったり、徳川夢声らが参加したりして、著者を偲び江戸の面影を語る会が開かれていたとの話があり、半世紀の時の流れに感慨を禁じ得ずでした。 2018/12/29